2005年09月25日

[中外時評]「IT意思疎通」の限界を知る(28面)

 本日で、愛地球博も終了。目標の1500万人を大きく超えた2205万人の入場者を記録したとのことだ。お弁当の持込や長い行列など問題もあったようだが大きな事故もなく無事に終了し、関係された方々はホッとされていることだろう。
これまでのご苦労に「お疲れ様でした」と声をかけたいと思います。

 さて今日は、視点という紙面の「中外時評」に、安岡論説委員が"「IT意思疎通」の限界を知る"という論評を掲載されている。ネット社会の根本に係わるメールなどでの意思疎通の難しさについて書かれているので取上げてみたい。

記事(日本経済新聞(2005.9.25))には

 パソコンや携帯などで文字入力をするとき、漢字が思い出せなくても[変換]で目的の漢字に変換してくれる。一見便利になったようだがちょっと注意を怠るとかつては考えられなかったような変換ミスによる誤字を使うことがある。この誤変換の面白さを競うコンテストがあるほどだ。「規制中で渋滞だ」→「寄生虫で重体だ」など
メールでも誤変換の文字を使うと、一度送ったメールは取り消しができないので恥ずかしい思いをすることになる。

 メールでの問題は、大切な情報のやり取りがメールで行われることで、ニュアンスを取り違えたり、意味が正しく伝わらなかったり、切迫感が伝わらなかったりと言うことで大きな問題になることである。
最近話題になった、長野県の田中知事と衆議院議員の亀井氏との会談に関しての誤報道の原因は「虚偽メモ」ではあるが、このメモがメールで本社に送られ、そのまま記事になってしまったことにある。調査の総括では「メールのやりとりに終わり、取材現場での言葉によるコミュニケーションの不足が虚報につながった最大の原因と考える」と結んでいる。

この社内調査報告を読むと、人と人が情報機器を通じ停止を通わせる難しさ危うさを改めて感じる。

 未来学者ジョン・ネイスビッツは著書「メガトレンド」のなかで「新技術(ハイテック)が社会に導入される時にはいつも人間性の重視・回復(ハイタッチ)がが求められる。ハイテックであればあるほど一層ハイタッチが必要とされる」と主張した。
「技術は全ての問題を解決すると信ずる(希望する)わなに陥るとき、それは、個人的責任というハイタッチを放棄したことになる」「技術の進歩によって個人的責任から開放されることなど決してない」というのだ。

「書は言を尽くさず、言は意を尽くさず」と[易経]にある。
「書(文章)」によって「意」を伝えようとするコミュニケーションは、この警句が説くとおり簡単なことではない。

 今の日本では仕事でもプライベートの付き合いでも、電子メールやワープロなどハイテクを利用する場面が極端に多くなっている。便利で使いやすいコミュニケーション技術を使うとき、それに頼り切る危うさを肝に銘じておきたい。仕事で正確に情報を伝達すること、人と人の付き合いで意を尽くして接することは人間の務めだろう。IT全盛の世にあってネイスビッツが言うハイテクのわなに陥らず個人的責任を放棄しないよう心したいと思う。


とある。(一部省略、編集)

 好きなときに読んだり、書いたりでき、一度に多くの人に伝えることができ、しかも迅速にコストもかからず情報を伝達できる便利なツールである電子メール、便利さ故の危うさといえるものかもしれない。

 個人の関係でもメールによる意思の行き違いは避けるべきだが、ビジネス上ではお客様との間でのトラブルに発展してしまうなど影響はもっと深刻な問題となる。
そのために、ビジネス上での電子メールの正しい使い方や注意点をきっちりと社員に教育することが重要といえるのではないだろうか。

もしこのような悩みをお持ちの経営者やマネジャーがいらっしゃるようなら、日本商工会議所の「電子メール活用能力検定」をお勧めしたい。
 電子メール活用能力検定サイト http://www.kentei.ne.jp/email/index.html
また、ネット社会全体への社員の心構えや知識習得という面では、同じく「EC実践能力検定」をお勧めしたい。
 EC実践能力検定サイト http://www.kentei.ne.jp/ec/index.html
 
ちなみに、EC実践能力検定では電子メールをビジネスで利用する場合のマナーとして
次の7つをあげているので参考に紹介する。

・長文メールは避ける(誤解の無いよう分かりやすく簡潔に)
・送信の形式に気をつける(HTML形式は避ける)
・返信は簡潔に。(引用するときは必要部分だけ引用を、全文引用は避ける)
・返事はすぐに出す。(回答が必要な場合、先ず受け取ったことだけでも返信を)
・相手に対して寛容になる。(言葉尻でイライラしない)
・無料メールアドレスは使用しない(できるだけ自社ドメインのメールアドレスに)
・むやみに転送するなどメールをばら撒かない
・添付ファイルは相手の許可を取ってから(相手のソフト環境、容量制限など)
・スパムメール(大量に送る迷惑メール)は禁止

当然ビジネスメールでは「顔文字」はご法度です。またメールのタイトル(表題)は分かりやすい表現にする。特に緊急・重要、連絡・報告、依頼、要回答が分かるように。
TO、CC、BCCの使い分けなどにも注意する必要があります。

電子メールを旨く使いこなすことで、お客様との信頼関係をより強固にでき、情報の共有化や業務の効率化も図れ、強力な武器にすることができるのではないでしょうか。


本日のその他の記事
・みずほFGH、情報管理の国際認証(BS779)と国内のISMSを取得。(3面)
・米ヤフー、独自制作のニュースを配信。(5面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005092406344ba
・松下など、地上デジタル放送の対応携帯、年末から商品化。(7面)
 http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?i=2005092409280fa
・米マイクロソフト、ネット事業で巻き返しへ。「OS帝国」転換期に。(7面)
・[ベランダガーデニング]ネット使い情報収集。(13面)
・[書評]「製品戦略マネジメントの構築」伊藤宗彦著。(24面)
・常陽銀の行員、顧客情報入り書類盗まれる。(39面)
・NTTコム、関西で21日夕発生の中継設備の故障、24日復旧。(39面)
 http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?i=2005092407328aa
があった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:35| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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