2005年09月19日

[経営の視点]日本のIT、遅すぎた海外進出。(9面)

 今朝あのダイエーの創業者である中内氏がお亡くなりになられというニュースを聞いた。83歳とのことだ。ご冥福をお祈りしたい。
ダイエーは現在、企業再生の真っ最中にある。
中内氏は日本型スーパーの形を作り、流通革命の先導者としてご活躍されていたが、あまりにも急激に企業規模が大きくなり成長しすぎたことが、バブル崩壊による激しい環境変化などへの対応に問題を生じさせたのかもしれない。成長の勢いそれ自身が、制御を機能させないほど、組織を自己増殖させたような感じだったかもしれない。

 時の勢いに乗るということは大切なことだが、結果だけから見ると急拡大した企業は押しなべて、「繁栄の後の悲哀」を味わっているような気がする。もしかすると企業には適正な成長スピードと適正な規模というものがあるのかも知れない。
企業理念を浸透し、人を育成し、一枚岩の企業文化を醸成するには、急成長はもしかすると障害になることがあるのかもしれない。


 さて今日は、「経営の視点」という特集コーナーでIT企業のグローバル戦略について書かれていたので取上げてみたい。

記事(日本経済新聞(2005.9.19))には

 楽天が米ネット広告大手を買収、ACCESSも米ソフト会社を買収するなど、日本のIT企業の海外進出が始まった。グローバルなIT市場で成功するには遅すぎた決断といえる。

 楽天の三木谷社長は「中国も考えたがネットの本場を選んだ」と狙いを語ったが、買収金額の割りに米国での話題はもう一つだ。理由は昨年夏、韓国企業が米検索大手を買収していたからだ。そのとき三木谷社長の関心は野球だ。米国に出るより国内の知名度アップを優先した。しかし、経済規模が日本の10分の1しかない韓国は違う。成長には対米進出が不可避の選択だった。


 日本のIT企業の海外展開は大手も含め遅れている。国内市場が大きい分、競争も激しく、そこで勝てば十分商売になるからだ。典型が携帯電話機。世界最先端の技術を競っている割りに海外でのシェアは各社合計しても5%に満たない。逆に国内市場規模が小さいフィンランドのノキアは海外で成功を収めた。

 経営者のマインドも内向き志向が強い。不動産とITバブルで苦い経験をしたうえに、大企業では管理職として内需拡大を徹底的に叩き込まれた層がトップに座っているからだ。

 ベンチャーはこの5年間に約200社が株式公開したが、サービスやコンテンツ系がほとんど。ニッチな技術会社なら世界展開も可能だが、サービスやコンテンツ事業は現地に競合企業があり、言語や文化も進出の壁となりやすい。

 米雑誌の最新号で取上げた「アジアの未公開企業100社」に日本企業はわずか9社。中国41社、インド19社、韓国10社につぎ4位。同雑誌は「特にIT分野では米企業でさえ内向き志向の会社は成功しない」と指摘する。

 ACCESSの荒川社長は「パームの基本ソフトと連携すれば海外展開にもさらに弾みがつく」と買収の効果を強調する。楽天の国重副社長も「顧客を呼び込む広告事業を先に構築すれば本業にも進出しやすくなる」と買収相手は考え抜いた結果だという。

 創業2年で世界に6千万人近い利用者を持つルクセンブルグのネット電話大手、スカイプテクノロジーズはエストニアで開発し、英国で運営する。携帯情報大手のインデックスも中国企業を買収しているが、ITバブル崩壊から脱し国内固めができた今こそ、日本のIT企業には海外展開に力を注いで欲しい。


とある。

 妙に納得しながらこの記事を読んだ。

良く考えてみると、IT分野で一番身近にあり利用するソフトは海外の製品が多い。
マイクロソフト、リナックス、アドビなど。
それにネットには、そもそも国境がない

こう考えると、国内だけに市場を絞るという発想自体に違和感があるのかも知れない。
先ず世界を意識し、その上で国内でとか中国でとかといった考えが必要かもしれない。

ここでソフトウェア主体のIT領域では記事にあるように、確かに戦略を誤ると日本はコンテンツ作りが中心になりネット関連技術が弱くなる恐れがあるかもしれない。

しかし日本には素晴らしいモノづくりの技術がある。今後これらのモノ(家電、機械、車など)はネットにつながる時代がまもなく来ることだろう。
そして日本はこのIT領域こそ世界戦略を視野に入れて規格(仕様)標準化と合わせ取り組む必要性があるだろう。
この領域では、日本が常に世界をリードすると信じたい


本日のその他の記事
・経産省、フリーター向けネット教育を今年度から開始。(3面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005091903780ba
・NEC、全世界でCSR教育。eラーニングを活用。(9面)
 http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?i=2005091806104aa
デジタルアーツ、ネット閲覧制限ソフトの販路拡大。東芝パソコンに標準搭載。(9面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005091805617ba 
ジュピターテレコム角川書店、無料情報誌を発行。TV・サイトと相乗効果。(11面)
 http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?i=2005091806275aa     
凸版CCIは無料DVD。広告収録、20万枚配布。(11面)
 
・ブロードバンドタワーシグロと提携し映画配信。(11面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005091806279ba    
・ライブドア、タイで玄関サイト運営。アジアで2ヶ所目。(11面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005091806280ba
NTTレゾナント、医療・医薬情報のサイト開設。(11面)
 http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2005091806278ba  
ショウタイム、Jリーグ映像を携帯電話に配信。(11面) 
・[メディア仕掛け人]MSNビデオ、動画配信楽しむ習慣づくり。(11面) 
・群馬大・研究チーム、DVDの600倍の超高密度データ記録の基礎技術を開発。(22面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:57| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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