2005年08月26日

ネット競売決済仲介「エスクロー」安全でも敬遠。(35面)

 イトーヨーカ堂は、子会社のセブン−イレブンジャパン、デニーズジャパンを束ねて来月1日に持ち株会社(セブン&アイ・ホールディングス)を発足させるとのことです。

 てっきり「勝ち組」だとばかり思っていたヨーカ堂も苦戦しているようです。
今日の新聞には、本業で儲ける力を失っていて、今年2月期決算では営業利益が上場以来最低だったそうで、下期の営業利益はテナント収益などを勘案すれば実質赤字だそうです。

そこで子会社の配当金なしに利益を出せる体質づくりが急務とのことです。
消費が多様化し、周辺業種との競争は激化するばかりということだそうです。

それにしてもセブンイレブンの購買力は凄いですね。
コカコーラ(500ml)の販売量は、イオン、ユーカ堂、ダイエー、西友の総合スーパー4社の合計の2.9倍だそうで、しかもセブンイレブンは正価販売で安売りをしないとのことです。

全く不思議ですね。
総合スーパーの主な顧客は主婦、コンビニは主婦が少ないから?
主婦もコンビニなら定価でも納得するからか、または価格より大事な何かがあるから?
スーパーではまとめ買いするので500mlはあまり買わないから?
コンビニではなんとなくコーラが飲みたくなり、手軽に飲める500mlを思わず買うから?
??????

考え出すと不思議なことだらけですね。
でもこの謎に消費者を理解する鍵がありそうですね


 今日は、「エスクロー」についての記事をとりあげます。
 用語辞典では http://e-words.jp/w/E382A8E382B9E382AFE383ADE383BC.html
 
記事(日本経済新聞(2005.8.26))には
 インターネットオークション(競売)で商品を買ったが、入金しても商品が届かない−−。
オークションの個人利用が広がる一方、こんな問題で頭を抱える例が増えてきている。
詐欺被害を防ぐ切り札に第3者が決済を仲介する「エスクロー」と呼ばれるサービスがあるが利用は少ない。
手間や費用が敬遠され、「安全」に目をつぶっている参加者も多いようだ。


とある。

当然この「エスクロー」というサービスを受けるには仲介手数料が取られる。
従って、詐欺や商品の手違いなどの被害に遭うリスクと負担するコストとの関係が普及の決め手と思われる。

しかし、新聞には普及を阻害しているのは手数料もあるが、エスクローというサービス名がわかりにくい、業者によりサービス名が異なる。(名前からこのサービスがイメージできない)
このサービスを利用するまでに、利用者登録など事前に手続きが必要で煩雑。
といった問題も大きいようだ。

お隣の韓国では大規模な詐欺事件を受けて、エスクローが義務化されたそうだ。
日本も経産省とエスクロー業者が普及促進の官民会議を開催し、決済手続きの共通化、わかりやすいサービス名を決めて普及を図る考えだそうだ。

本来なら無いに越したことがないサービスだが、もっと安全で簡単な仕組みができるまでは、顔の見えないもの同士の取引への保険と考える必要がありそうだ。

参考:エスクローサービス提供業者:
http://auctions.yahoo.co.jp/jp/phtml/auc/jp/notice/promo/escrow/
http://www.aeonmarket.com/aeonregi_a/index.html?
https://escrow.kuronekoyamato.co.jp/
エスクローサービスをビジネスとしてみると
http://www.jnews.com/business/digest/2005/017.html

本日の「ネットと文明」要約版
(*あくまでも個人的利用の目的で新聞記事を要約していますので個人的見解が含まれている部分もあります。)



・第一部今、そこにある未来5−自己主張の世紀。こだわり発信、先鋭化の影。(1面)
 読者を捉えるブログ、出版が決定など普通の個人が脚光を浴びる。
国内のブログ開設者は3月末で335万人。2年後には2.3倍に膨らむという。

電子メール、ホームページそれにブログ、誰もがネットで簡単に、ほぼ無料で情報を発信できる。
ある作家は「日本人がこれほど言葉を発した時代はない」という。
いまや自己主張の時代だ。

角川は、小説投稿などの携帯サイトで表現力や発想力を鍛え、才能の発掘を期待する。
百万部突破の「電車男」はネット掲示板から生まれた。

ネットが生む「熱狂の渦」が人を呼び寄せ、多様な声を集める。

情報が行き渡り、均質社会を可能にする情報文明。
半面で他者との違いを強調したい層の突出行動を生む。
仲間意識が強固になる一方、排他性や攻撃性を増す。

「集団分極化」あるいは「巨大な内輪空間化」と指摘する声もある。
中国での反日運動、日本での中国や韓国への批判的なブログと日中韓の微妙な空気をネット世論が増幅する。

「ほっとけない世界の貧しさ」http://www.hottokenai.jp/キャンペーンもブログでの紹介などでブームに弾みがついた。
ネット世代の社会意識を醸成、渋谷など若者の腕にホワイトバンドが目立つ。

ネットは世論を喚起する可能性を持つ。
「ネットは現政治制度(間接民主制)の中に生まれた擬似直接民主制的な世界、民意の1つの出口として、国民投票導入を後押しする公算はある」と識者は指摘する。

古代ギリシャでは、広場に市民が一堂に会して議論し、政治判断を重ねた。
自らの声が予想以上に広がり、他者の声も容易に聞ける情報民主社会。

ネットは現代の「アゴラ(公共広場)」になりうるだろうか。


・企業は今5−「武器」を手にした消費者。苦情対応誤れば大打撃。(11面)
 情報収集・発信の手段として威力を発揮するインターネット。
そのパワーは時には制御できないほどに暴走し、混乱の種にさえなる。

ネットでの公開を切り札に、苦情を言う消費者。
「消費者が攻撃の武器を得た」と調査会社は指摘する。
内閣府の調査では、99年から4年で企業への苦情相談は2倍程度になっている。
受け皿となるコールセンターを設置した企業は37%から57%に増えている。

ネットは顔も見えず、苦情も苛立ちを伴いやすいだけに、矛先が鋭くなる傾向が強い。
「ネガティブな情報の伝達力は予想以上に強い。企業を危機に陥れる事態に発展しやすい。」との警告も現実味を増す。

ある調査では、ネット調査は「現段階では不安・不満が強く出る傾向にある」としてそのまま使用することは不適格と判断したそうだ。

ネット世論は現実を正確に映すとは限らない。
サイバー空間を飛び交う人々の意見は「天の声」にも「暴力」にもなる。
偏りやゆがみをどう認識し対応するか。
企業は試されている。


・[経済教室]ネットと文明(最終回)−「知」の創造にシステム革命。開放系で進化持続。(29面)
 従来の書籍など閉鎖的でパッケージ化されたストック型の静的コンテンツから開放的な場の中で不特定多数の人が作り上げたフロー型の動的コンテンツへという流れがインターネットの中でも見えてきた。

 「電車男」を生んだ2ちゃんねる( http://www.2ch.net/ )もブログもフロー型の「知の創造システム」と考えられる。
多くの人々の集団でコンテンツを作り上げる活動を支援するシステム:CMS(Contents Management System)がネットワークの分野でその重要性が近年急激に認識されてる。

最も古く、最も成功したCMSは「科学」だ。
科学は、学会、査読、論文誌、博士課程などさまざまな制度により、よりよいコンテンツを生み、また更新し続けている終わりのないプロセスである。

インターネットが普及して「ウェブ」という体系化した知を広める手段が出現した。
その特徴はリアルタイム、かつ低コストでの全世界への知の配布力ある。
近年、学問の世界では専門化と学際化が同時進行している。
これを可能にしているのも自己組織的な知の連関をの広がりをサポートし、他の専門に関する知識でも検索で一瞬に引き出せるというインターネットの力が大きい。
このようなインターネットの性質がネットワーク自体を進歩させる正のフィードバック効果を生み出す。

知には完成形はない。
信用できるのは結果としての「知」ではなく、それを生み出すプロセスが正しいものに近づける。
「科学」はまさにそのプロセスの成功例だ。

プロセスの設計とは制度の設計である。
インタネットの普及はプロセスの外部化を可能にし、さまざまな検索サイト、評価サイト、ブログなどの場で、各種制度のアイデアが日々試みられている。

 誰でもホームページの内容を書き換えることができる「ウィキ(Wiki)」を利用して百科事典を作ろうという「ウィキペディア」プロジェクトがある。
*Wiki http://wiki.org/
 *Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/ (日本版)
英語版で60万件、他言語で100万件以上の項目記事が執筆されている。
誰でも書き込めるため情報の信憑性やその文責は保証の限りではない。
ウィキの設計コンセプトは、「間違いを犯すことを難しくするよりそれを直すのをやさしくする」というものである。
このウィキ自身もプログラムが公開され日々改善しつつ、貢献する人の発言権を高めるなど「権威」をシステム化している。
米国で議論になっている、ブログとマスコミの関係なども同様に捉えることができる。

ウィキやCMSもまだ完成したものではない、「権威」の問題以外にも、貢献者への「インセンティブ」をどうシステムに組み込むかなど課題は多い。

曖昧だった「権威」に明示的に裏づけを与え、そういう制度設計を直ぐにシステムに反映させて試せるのがCSMだ。
新たに有効な[権威」や「インセンティブ」をどう設計し、CMSのプログラムに反映させるのか。
その終わりのないカイゼンこそが、インターネット時代の「情報資本主義」の本質なのである。
 (東京大学教授 坂村 健氏)


本日のその他の記事
・キャノン、NEC傘下2社買収。薄型TV技術を確保。(1面)
・松下、プラズマで反撃。高画質と戦略価格で液晶シャープを追撃。(3面)
・[金融機関ランキングから]東京三菱、セキュリティー対策群を抜く。(4面)
・[新型店舗の風景]マネックスが開放ラウンジ、「気軽に投資」を演出。(4面)
・イー・トレード証券、ペソ建て新発債、個人向けに募集。(4面)
・日本信販、歯科医師カード発行、災害などの情報配信サービス付与。(4面)
・みずほ信託で顧客名簿流出。大阪支店作成47人分。(4面)
・経産次官会見、次世代DVD企画統合促す。(5面)
・エジプト大統領選、候補者ネットでアピール。(6面)
・米メディア大手、携帯電話ゲーム市場への取り組みを強化。(7面)
・Jストリーム、ネットラジオ新方式対応の番組ポータル開設へ。(10面)
 http://www.stream.co.jp/
・セコム、家事代行参入。食事の支度、掃除、家電修理・・・・。(10面)
・新星堂、サイバードと組み音楽配信、通販子会社設立へ。(10面)
・岩谷産業と荏原、災害時用発電システム、燃料電池式を開発。(11面)
・ライブドア、中古車のジャックを買収。ネット競売、ノウハウ活用。(11面)
・日テレ、ネット配信の事業本部新設。(11面)
・情報漏洩対策、日本で強化へ。スウェーデンのセキュリティ会社。(11面)
・アッカ、ADSL送信速度最大4倍の新サービス。(11面)
・東芝、MPUを効率よく制御するソフトウェア開発。(13面)
・[未来技術を読む]量子コンピュータ登場なら頭脳の働きをほぼ模擬実現。(13面)
・産総研など、新型半導体の共同開発開始へ。(13面)
・「食・安心と価格」青果、履歴公開は浸透。「次の一歩」模索始まる。(27面)
・富士通、パソコンで1096時間TV録画。(35面)
・ネットの自殺予告、発信者の開示に指針。警察への提供迅速に。(43面)
などがあった。
 


posted by ネット社会の水先案内人 at 22:08| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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