2005年08月23日

KRDコーポレーション、ICタグ埋め込んだボルト。(15面)

 昨夜のWBSで面白いビジネスを紹介していました。

 メーカーが新製品などのキャンペーンで商品サンプルを良く街頭で配るのを見かけます。
 しかしメーカーから見ると、
  本当にその商品を必要とする人にサンプルが渡っているのか
  サンプルの配布が売上にどれだけ寄与しているのか
  サンプル製品に対する顧客の評価はどうなのか

 といったことをきっちりと分析するのは難しかったようです。
 
 このような課題を、「サンプル百貨店」が見事に解決しています。

 メーカーは応分のコストを負担した上で、この「サンプル百貨店」にサンプルを渡す。
 「サンプル百貨店」には会員登録された消費者がいるし会員の更なる増加に努力する。
 そこで、このサイトで提示されたサンプルに興味や関心のある消費者がサイト内通貨のサンプラーを支払いサンプルを手に入れる。
 そして試用結果などをアンケートで収集する。
 さらにどのような販売方法を取ればよいかの企画アイデアを募集したりもする。
 消費者のこれらの協力にサイト内通貨(サンプラー)を渡す。
 この消費者たちの反応をメーカーにレポートとしてフィードバックする。

 このような感じです。
 本当に旨い仕組みですよね。
 加工食品などの製品だけでなく、美容院などのお試しサービスも対象にしているようです。

 街頭で受け取ったコンタクトのサンプルが自分には全く不要だったのでゴミとして捨てたことが、このビジネスを思いついたきっかけだそうです。

サンプル百貨店: http://www.3ple.jp/

今日の「ネットと文明」関連の記事は、「続き」に要約版を掲載します。
さて今日取り上げる記事は、なんとボルトという部品そのものにICタグを埋め込み履歴管理などをするというものです。

記事(日本経済新聞(200.8.23))には

 精密機器製造のKRDコーポレーションはICタグを埋め込んだボルトを開発した。

デジタル式のトルクレンチと組み合わせれば、どのボルトをいつ何キロの力で締めたかというデータを一括管理できる。
膨大な量の部品を扱う航空機のボルトの締め忘れチェックなどに需要が見込めそうだ。

金属の表面に貼り付け可能なICタグは既にあるが、はがれてしまう危険性があった。
ボルトに直接ICタグを埋め込むことで、そうした心配がなくなり、多様な金属製品を確実に管理できる。

ICタグに個別に割り振られるIDをタグの表面にレーザ−刻印するため、仮にICチップが不具合を起こした場合にもデータ照合ができる。

直径8ミリ以上のステンレスボルトの頭にセラミック製のICタグを直接埋め込む。
タグは13.56メガヘルツ帯の周波数に対応する。
価格は5千個注文した場合で1つ5百円。


とあった。


この記事はいよいよICタグが本格的に使われだすきっかけになるかも知れないと感じた。
しかも、タグを貼り付けるのではなく、製品の中に埋め込んだ点が凄いと感じた。

飛行機、船、車、鉄橋などボルトの閉め忘れや不備が大事故につながることがある。
このような事故を未然に防ぐことが可能になるだろうし、何か問題があった場合の解析も迅速に行えることだろう。

記事には記述がないが、当然製造時の履歴情報も記録しておくことが可能になるだろう。製品に信頼性が求められたり、製造履歴の把握が必要な部品にもこの技術が応用できる可能性があるのではないだろうか。

参考:
KRDコーポレーション http://www.krdc.co.jp/
ICタグについて http://www.atmarkit.co.jp/news/200309/11/ictag1.html
ICタグ情報サイト http://itpro.nikkeibp.co.jp/rfid/


本日のその他の記事
・高速道、伸びるETC。利用登録800万台に。(5面)
・経産省、ロボット開発支援。高度化へ技術委託事業。(5面)
・丸三証券、ネット取引業務でパソコン販売のラオックスと提携。(7面)
・スクェア・エニックス、タイトーを子会社化。コンテンツ・規模拡大へ。(11面)
・[回転いす]出ずるを制する。内製率を高め「利益の社外流出」を食い止める。NEC金杉社長。(11面)
・キャノン、薄型パネルSEDの研究開発拠点新設。低コスト量産技術開発へ。(12面)
・関電、原発運転情報を九電など5社と共有へ。(13面)
・[グーグルどこまで強いか:上]検索精度に磨き。経営資源の7割投入。(13面)
・ファイナンス・オール、ブランド品販売仲介サイト開設。(15面)
 http://ryutsucenter.jp/brand/
インタースペース、価格比較サイト、情報交換可能に。(15面)
 ベスト・プライス http://www.bestprice.net/
・[データクリップ]オンラインゲーム、利用者の半分はパソコンを使用。(35面)
などがあった。

・第1部今そこにある未来2−薄口の付き合い(1面)
 ネットによるコミュニケーションが、「薄口の付き合い」といわれるように意思疎通や人間関係づくりといった能力を未成熟にさせ、直ぐにキレる、会話が成立しないなど社会の軋みを増幅している。

 一方で、ネットを通じて同じ悩みや価値観を共有できる仲間と意見交換したり新たな行動を起こしたり、あるいは世界に散らばるマレー人がネット上の「仮想祖国」で民族の誇りを再認識し絆を強めたりしている。

ネットで世界中の誰とでもつながる自由な現代。
はかなくもあり、頼みの綱に変わる可能性も秘める。
「孤立」から「個立」へ。
人々は様々な価値観や選択肢に戸惑いつつ、互いの距離を探る。

「個立」とは旨い表現だ。
ネットの世界では、組織や地域というよりも「個」が中心であり主体である。
それ故、「個」がしっかりとしていなければならないということだろう。



・企業は今2−もう自分の机はいらない。(11面)
 あるシステム開発会社は、社内での時間より客先での時間を優先し「テレワーク」を取り入れた。また本社フロアは以前の3分の1にできた。
 社内の事務手続き等はネットで可能にし、社内会議もテレビ会議。ただ月に1度は全社員が顔を合わせる。

 時間でなく、能力や成果で評価する時代。
ネットの浸透は会社と働き手の関係を変えつつある。


・[経済教室:ネット文明の展望1]責任・信頼の新体系を礎に(33面)
 ネットは性善説的な性質、信頼関係から手軽に安く利用できる一方で、匿名性や自由度が高いことからウイルスに迷惑メール、不正アクセスなどのリスクもある。
またリアル世界では明確な個人そのものもいくつかの顔を持つようなことが可能になり責任や信頼もいつしかボヤけていく。

「ネット空間において責任や信頼をどう構築していけばよいか」が最大の取り組み課題の一つ。
 (東京大学教授 西垣 通氏)


posted by ネット社会の水先案内人 at 22:27| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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