2005年08月15日

富裕層限定サイト、ナイルス、市場調査に活用。(11面)

 本日、60回目の終戦記念日を迎えましたね。つまり戦後60年となりました。
 人間で言えば還暦ですが、社会においても60年というのは不思議な意味を持つようです。 

 近世日本社会のサイクルとして60年周期説があり、本年(2005年)より情報化(ネット社会)を軸とした新たな成長サイクルに入るという論文があります。

  国際大学グローバル・コミュニケーション・センター発行(1999年5月)
  GLOCOM Review:「試論:近世日本の長波と日本史の超長波」
  http://www.glocom.ac.jp/odp/library/gr199905.pdf

 先日の経済見通しでも景気の底離れが伺えるといったコメントがありましたが、この60年説の正当性を裏付けているかもしれないですね。
もしそうだとしたら、ネット社会対応型のビジネスモデルへの変革を急ぐ必要がありそうですね。

 さて今日は、ネット社会対応型ビジネスモデルといえるかもしれない話題で、私にはあまり縁のない「富裕層限定サイト」に関する記事を取り上げてみたいと思います。

記事(日本経済新聞(200.8.15))には

 富裕層向けの無料会員誌を発行するナイルスコミュニケーションズ(東京・港)は15日、原則年収15百万円以上の人を対象にした会員制ウエブサイト「ナイルポート」を開設する。

 参考:ナイルポート  http://nileport.com/

資産運用や趣味関連の情報、プレゼントなどを提供する代わりに、アンケートなどに協力してもらう。

富裕層の消費動向を探るマーケティングの場として企業に有料で提供する。

腕時計や外車など富裕層向け広告で運営している会員誌の会員らに呼びかけ、ウェブ会員に登録してもらう。

登録者には雑誌同様、年収やライフスタイルに関する簡単な審査をサイト上で実施する。会費は無料。
1年で3万人のサイト会員獲得を狙う。
雑誌の会員数は現在4万人で平均年収3千万円という。


高級ブランドや資産運用会社といった富裕層相手の企業をサイトのスポンサーとして募る。
参加費用はつき50万円。
企業は効率的な広告活動が出来るほか、新製品に対する意見を素早く集めたり、富裕層のみが参加するイベントを簡単に企画することが出来る。

独自に取材した記事を掲載し、会員同士が情報交換する場も提供する。


とある。

 この仕組みはネットならではの仕組みといえる。
この記事と似たような取り組みが同じ11面に「教習所向け情報配信」や「若年層狙いの携帯向け市場調査」と掲載されていた。
これらの仕組みは、いずれもターゲット顧客層を絞り込んでいるということで共通している。

 マーケティングを行う場合、一般には顧客層をある程度絞り込むということは難しい。
今回の記事のように、富裕層ということで顧客層が絞り込まれていれば、活用する企業も非常に効果的なプロモーションや市場調査が期待できるだろう。

もう一つ面白いのは、このサイトが何で稼ぐかである。

参加する企業からは毎月150万円を貰う。
参加企業にすると、顧客が絞れているのでプロモーション効果などを期待できるのでTVへのCMに比べれば決して高くはない費用負担といえるだろう。

肝心の会員は、入会時に簡単な審査をされるものの会費は無料である。
しかもお得なプレゼントや関心の高い情報が入手できるようだ。

結果、会員数が増えれば増えるほど参加企業にとっては魅力が増すことになる。
企業の参加費用を高めに改定することも可能になるだろう。

企業の側も顧客の囲い込みということで、見込み客を含めた自社顧客専用のサイトを作ることも考えられるし、実際多くの企業がこのようなサイトを運営している。

しかし消費者は、いろいろな新しい情報を入手したり、興味のある商品について機能や価格などを比較したりするのも楽しみなはずだ。

その意味で、この富裕層向けサイトもこのような顧客心理を満足させるコンテンツの提供が出来ずに、単に売らんがための情報提供になると、感度の良い会員が増えない恐れがあるだろう。

提供情報を参加企業任せにするのではなく、事前にサイトのコンセプトと充分な整合を取ることが必要だろう。

つまりインターネット上のサイト運営で成功するためには、会員の期待に応えるコンテンツ提供と仕掛け作りがポイントといえるのだろう。



本日のその他の記事
・ETC利用車、3台に1台が割引活用。国交省まとめ。(3面)
・経産省とNECやIBM、設計情報公開の基本ソフトの普及を促進。(3面)
・情報処理推進機構、企業の情報管理ネットで診断。(3面)
 セキュリティ・ベンチマーク https://isec.ipa.go.jp/benchmark/g_bench.html
・「活字離れ」なんてウソ。出版界の工夫足りぬだけ。(5面)
・台湾半導体・液晶メーカー、海外での資金調達拡大。(6面)
・ネットラジオ「ポッドキャスティング」、日本のラジオ局も参入。(11面)
・中国でCM効果など調査。ゲインがネットを活用。(11面)
・カーライフアシスト、教習所向けの情報配信システムを開発。(11面)
・ネットエイジア、若年層対象に携帯で市場調査。(11面)
・スタイライフ、化粧法など美容手法を動画で解説するサイト開設。(11面)
・慶大、大和ハウスなど12社、家庭用の大型リチュウムイオン電池の標準化へ。(19面)
・NTTサーバ研、外出時もペット見守る。メールで様子通知。(19面)
・国立科学博物館、全国の博物館のイベント検索サイトを開設。(11面)
 サイエンスミュージアム: http://science-net.kahaku.go.jp/
・北アルプスの山小屋間で無線LAN敷設。(22面)
 北アルプスブロードバンドネットワーク: http://www.northalps.net/NorthAlps/
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 22:05| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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