2005年07月19日

本社100品目調査、デジタル分野シェア接近。(1,11面)

記事(日本経済新聞(2005.7.19))には
デジタル機器・サービスのシェア争いが激化している。
日本経済新聞社が国内100品目を対象に18日まとめた2004年の「主要商品・サービスシェア調査」では、デジタル分野19品目中、プラズマテレビとインクジェットプリンターの2品目で首位が交代。
上位の差が縮小した品目も目立つ。
技術革新と価格競争に加え、成長市場をめがけた相次ぐ新規参入もパイの奪い合いを過熱させている。

とあった。

さらに11面には
デジタル機器・関連部品では、国内での競争に加え韓国や台湾メーカーが躍進し、日本勢のシェアがじりじりと後退する品目も目立った。
とあり。

この理由の解説として
グローバル競争の中で世界の先頭集団に入れない事業は利益源として期待できない厳しさを知った。
得意分野への経営資源の集中・スピードの向上といった学習効果を、急拡大してきたデジタル関連市場でどれだけ発揮できたかがポイント。
しかし今回の調査から見てとれるのは学習の成果を生かせず、国際競争力で劣勢に回り始めた企業が少ない点だ。
(中略)
デジタル事業は技術革新が生命線と言われてきたが、経営そのものの競争になってきた。
経営者の判断力、実行力がはっきり表に出る。
競争力の質が明らかに変わってきた様子を今年のシェア調査は映し出している。

と書かれていた。

なぜデジタル機器がこのようなことになるのだろうか。

私はデジタル機器の宿命がその背景にあるような気がする。
パソコンなどもそうだが、デジタル機器を構成する部品が個々に高度化したため専門のメーカーが台頭し力を持ち出してきている。
例としては、CPUメーカーのインテルが一番分かり易いだろう。
あのアップルも最近ついにインテルのCPUの採用を決めたように、パソコンのCPUにはインテル製が採用され圧倒的なシェアを持っている。
これを逆にみると、どれほどに優れた自社独自のCPUを開発できたとしても、製品としたときのコストを考えるとビジネスにならない。
結果、どのパソコンメーカーもインテルを採用することがベストチョイスとなる。

CPUを取り巻くインターフェースが規定されることからこれと同様なことが、メモリー、磁気ディスク(HDD)、グラフィック、音源、USBなどの各部品にも起きている。
つまり、極端な言い方をすればパソコンの基本部分は、専業の部品メーカーから調達しないと製品が作れない状況にあり、独自性を発揮できる部分はごく狭い範囲にとどまり、サポートなどのサービスで差をつけざるを得なくなっているというのが現状である。

デジタル機器に関するもう一つの大きな制約は、規格の問題である。
通信の方法、デジタルデータの記録方式などデジタル機器には実に多くの規格が存在している。
これは消費者サイドから見れば、データの互換性、接続性の保証など大きなメリットがあるが、メーカー側から見れば自社で革新的な技術を開発したとしても製品として市場に提供するには、互換性や接続性を保証しなければならないということになる。
これは矛盾する課題である。
より革新的であればあるほど現状技術の延長ではないので互換性や接続性の確保は難しくなる。
また互換性や接続性を保証すれば、革新性が犠牲にされることになる。
継続性と革新性を融合することを常に求められることとなり、開発コストを上昇させる要因にもなっていることだろう。

このような業界の収益構造を表す言葉として「スマイルカーブ」がある。
製品の提供プロセスを、素材から製造、販売、保守に分けたときその収益性をグラフにすると川上と川下が収益性が高く中間の製造・販売が収益性が低くなり、人が笑ったときの口元のようになることから「スマイルカーブ」といわれている。
この言葉は、製造メーカーの厳しさを表しているといえる。

自社の強み外部環境の変化などから事業領域を見直し、その領域に経営資源を集中させ、社員に方向性を明確に示し現場での判断基準づくりとスキル向上が求められているのだろう。

だからこそ、記事にあるように「経営力」が問われているといえるのではないだろうか。

参考:スマイルカーブ http://www.study-mirai.org/works/ojo0403.htm


本日のその他の記事:
・電子部品各社、「車載用」相次ぎ増産。(7面)
・携帯・PHS、通話定額制で顧客囲い込め。(7面)
・携帯で小額決済、JCB本格開始。(9面)
・NEC、サーバー購入者に24時間常時監視サービスを無償で提供。(9面)
・ライオン、容器デザイン効率化。新CADシステムでコスト半減。(9面)
・戸田建設など工場受注を強化。専門部署設置やCAD活用。(9面)
・[ニュースがわかる]カード犯罪高まるリスク。(14面)
・[ニュースがわかる]個人情報手を焼く現場。(15面)
などがあった。
また注目する記事として7面に
東亜キャピタル(社長は経産省OB)は中国・蘇州に中小企業の中国進出を支援する「日本工業村」を開く。
があった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:38| 静岡 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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