2006年10月25日

電子申請の利用率、0.94%どまり


 e−Japan戦略を受けて、今年の1月に策定された「IT新改革戦略」では、電子申請の利用率を50%にまで高めるとその目標が定められていますが、その道はとても厳しいようです。

 NIKKEI NETのサイトを見たら、トップ記事がこの電子申請の普及率の話題でした。
以下、その内容は、

■電子申請の利用率、0.94%どまり・04年度

 インターネットなどで国の各省庁へ申請・届け出手続きをする「電子申請」の2004年度の利用率が0.94%にとどまっていたことが25日、会計検査院の調べでわかった。検査院は「国民のニーズを把握し、利用促進を図る必要がある」と指摘した。

 検査院によると、04年度末現在、厚生労働省の社会保険関係の申請システムなど「汎用システム」は16省庁で16システム(手続き数は1万2799)、国税庁の電子申告・納税システム(e―Tax)など「専用システム」は12省庁で25システム(同1426)。整備運用費は03、04両年度で約329億円に上る。


 同年度の申請総数4億6640万件のうち、電子申請分は0.94%の440万件。「汎用」は0.02%、「専用」は5.57%にとどまった。年間通して申請が無かった手続き数は、汎用では総手続きの半数を超す6716で、専用が全体の2割強の338に上った。

とありました。

 確か、パスポートの発行も電子申請でと仕組みを作ったものの、利用者が少なく、システムの維持費が嵩むため(1件の発行費用が1600万円)、中止する羽目になったという記事を読んだ記憶があります。

 この利用状況に対し、誰も責任が問われないというのは不思議な気がします。

このままでは、史上最大の「動かないコンピュータ」として歴史に残ることになるように思います。

 私も、いくつか挑戦しようとしましたが、省庁により電子証明書が異なったり、利用者側のパソコンにいろいろ準備が必要だったりと使えるようになるまでのハードルが高いように感じます。また電子申請といいながら、重要な書類は別途郵送が必要だったりとシステム的な矛盾もあります。

 失敗システムの要素が一杯詰まったシステムの見本といえそうです。
システムに一番重要な、誰のために、何を目指してシステムを作るのかという視点がどこかで欠落したようです。結果、省庁間のしがらみや現在の手続きなどが優先された結果、ネット利用にそぐわない仕組みとなり、利用したくても使えない仕組みになったように思います。

 これらの費用も我々が税金で負担することを考えると、他人事では済ますことのできない問題といえそうです。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:01| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 行政サービスの電子化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Tracked: 2006-10-26 08:41
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