2006年08月19日

新薬の電子申請加速。中外、作成を効率化。

 今年早々に公開されたe−Japnに続く「IT新改革戦略」でも電子申請の普及が重要な戦略の一つとして位置づけられています。

 電子申請の仕組みとしては現時点でも数多くの申請で実現されていますが、一部紙の書類が残っていたり、申請先の省庁によって電子申請の証明書が異なっていたり、パソコンの設定が難しかったり、思いの外コストが必要だったり、あげくに肝心の使い勝手も悪いということでほとんど普及していないのが現状です。

 しかし、繰り返し電子申請を行う必要がある場合は、業務の効率化やコスト低減に大きな効果が申請する側の企業にもあるようです。


記事(日本経済新聞、2006.8.19、10面)には

 中外製薬はCD―ROMなど電子媒体による医薬品の製造販売承認の申請を加速する。
紙の書類だと作成に半年から1年程度かかっていたが、電子媒体を活用することで期間を数カ月短縮し、業務の効率化を図る。

電子媒体による申請は昨春から可能になったが、今年5月末時点での受付件数は4件で、すべて中外製薬によるもの。


 医薬品の審査を担当する独立行政法人・医薬品医療機器総合機構は、2005年4月からCD―ROMなど電子媒体による申請の受け付けを始めた。

中外は同年12月に初の案件として貧血治療薬を申請、今年に入ってさらに抗がん剤など3件の電子媒体申請をおこなった。

5月末時点では他社はまだ電子媒体による申請には踏み切っていない。

 従来方法で申請する場合、数メートルに達する資料が数部必要だった。このため申請直前には多数の人員が書類作成に追われるなど非効率だった。

申請の煩雑さは海外に比べ新薬の発売が遅れがちになる要因にもなっており、海外で使える薬が日本では使えないケースも少なくない。

中外は「今後、電子媒体による申請比率を高めるとともに、システムの改良を進め」、コスト削減と期間短縮を図る。


とある。

 記事を読むと現時点では中外のみが電子申請を行っており、電子申請を既に4回実施した経験に基づくノウハウを有しており、競争力になりつつあるようです。

 日本の場合は、数メートルに及ぶ書類が新薬の製造承認には必要なようで、国内での薬の発売時期にも影響を及ぼしているようです。世界中で競争する今の時代に、味方である自国の政府に足を引っ張られるというのは考え物のような気がします。

 薬の中身より、書類の体裁のほうが大事なのと思いたくなりますが、これをきっかけに電子申請が広まることを期待したいものです。


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posted by ネット社会の水先案内人 at 21:23| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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