2006年05月24日

賃貸不動産、自社サイトへの誘導に出店を加速


 分譲も賃貸も不動産事業においてネットの重要性が一段と増しているようです。
従来ように借り手が、いくつかの不動産屋を巡りいろいろな物件を実際に見て回って決めるというスタイルから、あらかじめネットで物件を絞り込んでから物件を見て回るというスタイルに変わってきているようです。

 そして面白いことに、ネットへのアクセスを増やすためにリアル(実)店舗の拡充が必要とのことで出店を加速する動きがあるとのことです。

記事8日本経済新聞(2006.5.24)15面)には

 賃貸不動産を仲介する大手各社が出店を加速している。エイブルとアパマンショップネットワークは来年中に1千店体制を築く。消費者がインターネットで空室情報を検索してから、仲介店舗に足を運ぶ傾向が加速している。ネットで選んでもらうためには、まず店舗網拡充によって知名度を高めることが重要になってきたためだ。

 エイブルは3月末870店だったが今期130店増やす。通常店舗のほか、高級物件に特化した店舗を麻布などの高級住宅街に出店する。なお、新規出店の8割はFC店としコストを下げる。



 アパマンショップは昨年9月末831店。従来はFC店中心だったが今期は直営店の出店を本格化し特に東京・山手沿線など都心部を強化する。今期末に約70店舗増やし来期さらに100店舗増やし1千店とする計画。

 賃貸物件と売買物件仲介をともに手掛ける2社も店舗を増やす。
FC展開のセンチュリー21・ジャパンは80店ほど増やし1年後に約750店に。
ピタットハウスネットワークは80店ほど増やし1年後に約340店に。

 引っ越しで賃貸不動産を選ぶ際、空室情報をネットで検索し住みたい物件をあらかじめ決めてから店舗に足を運ぶ消費者が急増している。ネットで自社サイトを検索してもらうには高い知名度が不可欠。数多くの店舗を抱えていると、消費者の目に触れる機会を増やすことが出来て有効と見ている。

 エイブルは時間貸し駐車場事業への参入を決めたが、駐車場に立てる自社の看板が本業の賃貸仲介での知名度向上に役立つと見ている。


とある。

 ネット上の自社サイトへ顧客を誘導するために、店舗を増やすという動きが活発化しているという記事になっています。

 しかしネットで物件を探す消費者の行動パターンを素直に思い描くと、会社を選択してから物件を探したいでしょうか?もし私だったら、家賃と間取り次に沿線名や最寄り駅、駅からの距離、付帯設備、周りの環境などとこだわる部分をキーに検索するような気がします。

 つまり、消費者が知りたい情報を素早くしかも的確に提供できるように、物件情報を整理できていることこそが重要な気がします。業者としての信用は物件が見つかってからのことになるように考えます。

 いいかえると、グーグルなどの検索エンジンでも消費者が要求する物件情報がヒットするぐらいに、サイトを工夫して作っておく必要があるのではと思います。

 店舗を増やすことも重要かも知れませんが、賃貸住宅を探したい消費者のニーズがどこにあるかをきっちりと捉えて対応することが本質ではないかと思います。特にネットを活用する場合には、この考え方が基本にあるように感じます。



本日のその他の記事
・内閣府の総合科学技術会議が技術革新推進のための「イノベーション創出総合戦略」をまとめた。(5面)
・中国での業務ソフトの違法複製ソフト使用率、改善でも高水準の86%。日本は28%と米IDCの調査。(12面)
・NEC、パッケージソフトと開発環境をセットにカスタマイズ性に優れたソリューションで中小企業向けのシステム構築を強化。(13面)
・電子決済代行のイ−コンテクスト、全国の地銀ネットと連携しコンビニ決済を可能に。(15面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 20:36| 静岡 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この春引っ越しを考えていろいろ探しましたが...
いくつか気がつきました。

インターネットで探すと、一つの物件に対していくつかの不動産会社が違う価格で出している部屋がありました。

また、春の引っ越しシーズンでは空きがでてもすぐに入居者で埋まるので、せっかくインターネットで良い部屋を見つけたと思っても、電話すると埋まってしまっていることもありました。

物件は頻繁に入れ替わるし、多くの物件を全てインターネット上に登録する作業は不可能に近いと思われたので、インターネットである程度(最寄り駅と間取りと価格)探して数件ピックアップしておき、そこに掲載されている店舗に足を運びました。

店舗に行ったらどこのサイトを見て来られましたか?と聞かれたのでそんなにあるのかなと思いましたが、テーブルの上には4つくらいの不動産情報サイトのチラシがでていました。

不動産情報もネットショップと同じで、複数サイトへ登録しなければいけないのだと感じました。
Posted by kossy at 2006年05月25日 15:21
kossyさん

 いつもコメントありがとうございます。

今回は実際の体験談を書いていただきありがとうございます。参考にさせていただきます。

 kossyさんのコメントからのヒントは、
・物件情報を如何に物件の実態と同期をとるか
 だってせっかくこれだと思った物件が実はもう無いといわれればやるせないですよね。
またそのような状態が何度もあれば、店にコンタクトさせるための囮物件と感じられ、不信感をもたれる可能性がありますよね。

 頻繁に物件が出たり、埋まったりするだけに情報の鮮度を維持することが出来れば競争力をつけることが出来るので、不可能を可能にする工夫がポイントでしょうね。

・記事にあるようなチェーン展開している会社は自社のサイトを充実すれば十分かも知れないですが、町の不動産屋さんがネットに対応しようとすると確かに複数のサイトに登録することが必要になってくるのでしょうね。
この場合、どのようにして1回の操作で複数のサイトを最新情報で更新するかが課題のように思います。人手ではつらいですから旨くシステム化出来るといいですよね。
Posted by ブログオーナー at 2006年05月25日 20:03
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