2006年05月08日

電子申告・納税促進策として税制優遇などを検討


 今年の1月にe−Japanに続くIT国家戦略として「IT新改革戦略」が内閣府のIT戦略本部から示されました。
 
 「安全・安心なユビキタスネットワークを実現し、最先端のIT国家を維持しつつ、国民視点に立ったIT活用で国民生活の向上と産業競争力の向上を達成する」このことを目指す姿と描き策定された戦略といえます。

 今回のこのIT新改革戦略の重点課題の一つに「世界一便利で効率的な電子行政」があり、2010年の電子申請率を50%にとの目標を掲げています。

 このよう流れを受けた具体策が検討されるとの記事がありました。

記事(日本経済新聞(2006.5.8)1面)には

 政府はインターネットで納税手続きをする「電子申告・納税」を普及させるため、電子申告の利用者に税制優遇策を導入する検討に入った。所得税や法人税を電子納税する場合、税金から一定額を差し引く税額控除などが候補になる見通し。

電子申告の利用者には税金の還付にかかる期間を短くしたり、受付時間を24時間化するなど使い勝手も改善して利用率を高め、徴税事務の効率化につなげる。



 「電子申告・納税」は税務署に出向くことなく、自宅などから確定申告を行い、ネット銀行などを通じて税金を納める仕組み。05年度の電子申告の実績は約11万件強で申告全体の0.4%と低迷している。2010年に50%という政府目標の達成は難しい。

 電子納税を利用する場合、住民基本台帳カードや電子証明書の取得が必要で、ICカード読み取り機の購入に数千円の費用もかかる。手続きの煩雑さもあり二の足を踏む納税者も多い。
 
 政府は、電子納税した場合に一定の税額を控除する方式やカード読み取り機の購入をはじめ必要経費を課税所得から差し引ける措置などを検討する。

 韓国やフランスでは税額控除を導入したことで電子納税が普及するきっかけになった。政府内でも税額控除の導入が普及を促すとの見方が出ている。

 使い勝手面では、領収書なども郵送からオンライン送信を認める方向で、システムの利用時間も休日を含め24時間受け付ける。また還付金の振り込み期間を6週間から3週間程度に縮めることも検討する。


とある。(一部要約)

 記事にもあったように、多くの費用を掛けて作成した電子申告・納税のシステムの利用率が04年の倍になっても0.4%と信じられないぐらいの低調さですよね。

 どこにその根本原因があるのかをしっかり把握しないと、税額控除などの施策だけで普及率が上がるとは思えないように思います。

 この4月のPSE騒動と同じように、国民への周知の方法(新聞やテレビでの広報)や今回の場合はパソコンので行うための準備(どこかへ行けば全て揃う、操作が体験できるなど)なども重要な気がする。

 現状のままだと準備一つとっても、住基カードは市役所で発行してもらい、更に電子証明書を付加してもらうという2回の作業が必要。次にICカード読み取り機の購入だが、東京ならいざ知らず地方ではどこの店にも売っていない。結果ネット通販で購入することになる。
しかし、ネット通販の経験がなければサイトに利用者登録をしたりと更に準備作業が増える。つまり言いたいことは、便利で良い仕組みだからと試してみたいと思っても、いざ手続きを始めようとすると、入力画面を呼び出しデータを入力するまでに、システムを利用できる環境を準備することに疲れてしまい、結局従来通りの窓口での申請となっているように思います。

 ここのハードルをいかに低くするかが普及の鍵のような気がしています。さもないと利用率50%は仕組みが変わらない限り、税額控除ぐらいでは達成できないように思います。


本日のその他の記事
・日立、世界標準ICタグ量産へ。1枚5円程度で。(1面)
・ネット銀専業3行の口座数300万突破。高めの預金金利で人気。(3面)
・ドコモ、第三世代携帯、1年で1.5倍に。今年度末3500万台めざす。(9面)
・NECとフジゼロックス、携帯を活用し社外で社内文書の印刷を簡単に。(11面)
・ポータルサイト運営のエキサイト、コンサート事業を開始。音楽分野でブランド構築。(11面)
・顧客の目にとまり、利用しやすいホームページ作りで、ネット販売促進を支援する会社:ファンサイドAG。(11面)
・中古DVD販売本格化。CCC、ネットで買い取り。(11面)
・ソニーなどが出資する電子書籍レンタルのパブリッシングリンク、講談社と組み連載漫画を会員にネットで配信。(11面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 20:19| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 行政サービスの電子化 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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