2006年02月03日

番組のネット配信にらみ著作権法改正か。

 放送と通信の融合を促進する上で、通信の仕組みで番組を配信する場合に大きな障害となった著作権法が改正の方向で検討が進みだしたようだ。

記事(日本経済新聞(2006.2.3)5面)には

 通信・放送の融合の本格化をにらみ、政府が著作権法の改正を含めた制度改革に着手した。テレビ番組などの映像コンテンツをより自由にインターネットで流せるようになれば、埋もれていた視聴者の需要を喚起。コンテンツ産業全体の成長を促せるとの判断だ。ただ権利団体などの反発は必至で、実現には曲折も予想される。


 政府の知的財産戦略本部の専門調査委員会は2日まとめた提言に、テレビ番組をネットで配信するために著作権処理の手続きの簡素化する法整備が必要とする内容を盛り込んだ。想定するのは、インタ−ネットのブロードバンド回線経由で家庭に配信するネット放送サービスだ。これまでは著作権法上、慣習的に「通信」としてきたため、権利許諾が大変でネット放送普及のネックになっていた。

 著作権法を見直しCATVなどと同じ「有線放送」に含まれると明確に定義すれば、放送後著作権団体へ一括で使用料を支払えば済むようになる。

 ただこのようにすると、在京キー局が全国一斉に番組の配信を行うことが可能になり、現行の地域別放送免許制度の形骸化につながりかねないため、地方のテレビ局などが反発する可能性がある。またNTTなどの巨大通信企業の支配力を強めかねないとして放送業界から異論が出る可能性もある。

 しかし、法改正が実現すれば通信・放送の融合が一気に加速することも予想される。


とある。(一部要約及び編集)

 いよいよ法律面でも、ネットによる番組配信を後押しするようになりそうだ。
我々利用者側から見れば、テレビとパソコンの境界がだんだんと薄らいできているように感じる中、いつまでも放送時間に合わせて番組を見ることに疑問を抱くようになってきているのではないだろうか。

 最近、先ずはパソコンで複数のチャンネルを無条件に録画しておき、後で見たい番組だけ再生し、いらないものは消去する、といったような視聴方法が可能になってきている。おまけに再生だとCMを飛ばしたり、再生速度を1.2倍程度で再生すれば違和感無く視聴できて、そしてさらに少ない時間で必要な内容は視聴できることとなり、時間的にも効率化が図れる。

 利用者にとって利便性の高いサービスが、違法となるとあとあと問題を残すことになるだろう。その意味から今回の著作権法の見直しは意義が大きいと思われる。

 結局のところ、放送局は放送設備が強みではなく、やはり優れた番組を提供する能力こそが強みといえるのではないだろうか。そうなると中央の番組を単に再配信していただけの地方の放送局には厳しい時代が来るかもしれない。


本日のその他の記事
・[ネットと文明:第3部清濁の激流]ネット社会は、未開の部分もあり新たな仕組みや挑戦を生むが、一方でネットでの悪用を生み出す温床にもなりうる。(1面)
・自民党金融調査委員会、ライブドア事件を受け証券取引法違反の罰則強化へ。(2面)
・東証試される改革力:東証CIO会見、安全なシステムに。(4面)
・みずほ銀、ICタグを活用し、企業の商品在庫などを担保にした「動産担保融資」の実験を始めた。(4面)
・大証1・2部で終値配信遅れる。(4面)
・情報システム中堅、エンジニア増員相次ぐ。(11面)
・パソコン出荷3年連続増。7.9%増の1415万台に。(11面)
・農水省、弱毒型鳥インフルエンザ検知システム開発に着手。(15面)
・シャープ、食器片付けロボットを開発。(15面)
・[上場新潮流:欧州の実験]ネット上でのギャンブルビジネス急成長。(16面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:15| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 放送と通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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