2006年01月30日

MBJ、電子書籍取次ぎ。


 一昔前、専用の端末に本の内容を落とし込み電車の中で読める電子ブックという製品があった。これは珍しさはあったが広く普及するにはいたらなかった。
インターネット時代の今、図書のネット販売のあるサイトでは、本の目次や内容の一部が読める立ち読み機能を提供している。また、携帯の画面が少し大きくなってきたこともあり、コミックなどが読めるようになってきた。
このように、電子書籍の環境は特別な装置が無くても利用できることで、徐々に身近な存在になりつつあるように思われる。

こんな流れを受けMBJが電子書籍の取次ぎサービスを始めるそうだ。

記事(日本経済新聞(2006.1.30)11面)には

 電子書籍配信のモバイルブック・ジェイピー(MBJ、東京・千代田)は、3月から電子書籍の取次ぎサービスを始める。出版社からコンテンツを集め、配信事業者へのライセンス業務などを一括して代行する。
これまでは出版社と配信事業者が個別に交渉する必要があったが、新サービスではこうした手間を軽減でき、電子書籍向けの市場拡大に弾みがつきそうだ。



 MBJが出版社と配信事業者の間の取次ぎ事業者となる。出版社と契約してコンテンツを集め、配信を希望する事業者へのライセンスを代行する。出版社と書店をつなぐ日本出版販売やトーハンに似た役割をネット上で果たすことになる。

 配信事業者へのコンテンツ提供や出版社への売上報告などがネット経由でできるシステムを開発した。コンテンツ代金は同社がまとめて集計し出版社に支払う。

 講談社や角川書店などの出版社と契約し、開始時点で約7千タイトルのコンテンツを集める。9月までに出版社約50社と契約し1万タイトルを用意する。
これらコンテンツを配信事業者にサブライセンスする。年内に50社程度の配信事業者との契約を見込んでいる。既存の配信業者だけでなく、電子書籍を配信したい異業種企業との契約も視野に入れる。

 新サービスでは、出版社、電子書籍配信事業者ともコンテンツ配信の手間を軽減できる。電子書籍配信事業者は、コンテンツの配信許諾を出版社と個別に交渉しなくても済む。MBJとの契約だけで販路の拡大が可能で、各サイトでの売上処理などをまとめてできる。

 MBJは05年1月設立で、携帯向け情報配信のエムティーアイやインプレスホールディングス、大日本印刷、講談社、角川書店などが出資している。


とある。

 この記事を読むと、まさにネット時代の「卸」のように感じる。
複数のメーカと小売との間を取り持つことで、小売は卸に対し欲しい商品を注文するだけで複数のメーカーの商品をまとめて仕入れることができた。
このような仕組みをネット上で電子書籍というコンテンツの取扱を仲介するという形で実現していることになる。

 ひと頃、流通業界ではインターネットの普及でメーカーと小売が直接取引することによる「卸の中抜き」が問題になったが、ここではコンテンツの権利関係の処理や売上の代行など出版社とコンテンツ配信業者の双方にメリットある価値を提供でれば、卸的な仲介機能はビジネスになるということのようだ。

 ただ注文を中継ぎしているだけの仲介では、コスト面から締め出されるが、双方に価値を提供する仲介であればネット時代でも立派なビジネスになるようだ。



本日のその他の記事
・経産省、東証や銀行、原発など重要な施設の情報システムの突発的事故を防ぐための指針を作成する。(3面)
・音楽ソフト販売11.9%減。音楽販売がネットに移行してきていることも影響。(11面)
・リクルート、面談で住宅会社紹介。雑誌・ネットと相乗効果。(11面)
・[メディア仕掛け人]凸版印刷映像主任、フリーペーパーのDVD版、鮮明な動画を武器に広告を集める。(11面)
・地図情報サービスのインクリメント・ビュー、カーナビ地図の精度向上に乗り出す。(11面)
・「ネット視聴率」データ提供のネットレイティングス、ネット利用者動向調査で属性などきめ細かく解析。(11面)
・ソフト開発のYSKe−comは、子供の塾などからの帰宅の画像を携帯で確認できるシステムを開発。(26面)
・JTB宇都宮支店は、修学旅行中の生徒らを動画で配信するサービスを試験的に始める。(26面)
・北電情報システムサービス(富山)は、カメラ付き携帯電話を使い外国語表記の看板などを翻訳するシステムの実用化に富山大学と共同研究する。(26面)
・進化する図書館、ビジネス情報を提供、起業・就業の相談窓口などネット時代の情報交差点に。(27面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:33| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネットビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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