2006年01月12日

松下、家庭内の電力線でブロードバンドネットワークを構築へ。

 光回線が家庭にまで張り巡らせるFTH(ファイバー・トゥ・ザ・ホーム)が徐々に進み、いまや世界で一番光通信網が整備されている日本だが、今各家庭に配線されている電力線でのブロードバンド通信がもうすぐサービスされそうな感じだ。

 1月13日追記:
 今回取り上げた電力線通信(PLC)には、手ごろにブロードバンドの通信環境ができるという反面、電力線に搬送波を乗せることによる弊害を指摘する技術的見解もあります。(詳細は本稿へのコメントを参照下さい。)


今日はこれに関する記事を取り上げる。

記事(日本経済新聞(2006.1.12)11面)には

 松下電器産業は家庭内に敷いた電力線でブロードバンドネットワークを構築する電力線通信(PLC)技術を開発した。3月に米国でパソコンやデジタル家電をつなぐ通信装置の販売を始める。

新たな配線工事なしで家中に高速ネットを張り巡らすことができるようになる。早ければ今秋にPLCの実用化が認められる日本でも、同様の事業を展開する方針だ。


 PLCはパソコンなどの電源コードに通信データを流す技術。コンセントに機器をつなぐだけでインターネットに接続したり、機器間で音楽や映像などのデータをやり取りしたりできる。

 松下のPLCは毎秒30メガビット以上の通信速度を確保。DVDレコーダーなどの映像記録装置から電灯線を通じ、テレビにハイビジョン映像を送ることができる。

米では事業家の第1弾商品として「PLCアダプター」と呼ぶ装置を3月に売り出す。価格は約130ドル。松下は米で独自技術の実験を進めてきた。専用配線が必要な従来の家庭内有線LANに代わる新技術として売り込む。


とある。

 電灯線を利用したブロードバンド通信の実現が現実の世界になってきたようだ。
この技術は一気にブロードバンドの通信環境を広げる起爆剤になるかもしれない。また今後進むと思われる、情報家電にとっても電源コンセントが通信のコンセントでもあることは都合の良い話のような気がする。

 そして最大のメリットは、家庭内、屋外ともネットワークのための新たな配線工事を必要としないということだろう。

 アダプターの価格は1万5千円ほどだが普及が進めば価格は下がると思われるので、家電製品のインテリジェント化と合わせ意外に早く普及するかもしれない。

今後の動きに注目する必要がありそうだ。


本日のその他の記事
・シャープ、08年までに液晶パネルに2000億円を追加投資。(1面)
・富士通、1200億円投資し65ナノ対応の半導体工場を三重に新設。(9面)
・楽天、ネット上に新設する専用サイトや携帯サイトと連動させたサッカー雑誌を創刊。(9面)
・[ねだんの力学]映像・音楽配信、手ごわい無料の「常識」。(11面)
・三洋、ハイビジョンで最長40分撮影できる新型ムービーカメラを2月下旬発売。(11面)
・引越し大手のアートコーポ、農水産物の通販会社を買収。(13面)
・電気通信事業者協会発表によると、05年の携帯電話契約数の年間純増数でKDDI(au)が2年連続の首位。(13面)
・デル、パソコンモニター兼用液晶テレビ(26型、23型)を発売。(29面)
・東芝、地上デジタル放送視聴できるノートパソコンを発売。(29面)
などがあった。

静岡新聞には、JR東海がICカードの導入を検討しており、新幹線の改札でも携帯を使えるようにするといった記事があった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:12| 静岡 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アマチュア無線家としては、PLCは短波帯のノイズ発生源になるので許せないのですが・・・
Posted by おじん堂 at 2006年01月13日 09:27
無理です
 以下参考になるURLを記載しておきます。これらのページからも多くの参考となるサイトにリンクがあります。

http://jh3ykv.rgr.jp/mt/archives/2005/11/post_315.html
http://blog.radionikkei.jp/shabette/index.php?ID=112
http://www.sv15.com/net/plc/
http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=796752

電波障害の恐れもあるけど、それ以外に元々高周波信号を流す構造に成っていない電力線に高周波を流すことは恐ろしいことを呼ぶのでは。
いくらユーザーの利便と言っても、既存の屋内配線網に下手な素人が工事しないとも限らないし
 万一、その際にPLCが原因で漏電遮断機が作動しなくなるとか、ブレーカーが誤動作するとか、他にも色々な要素が絡んで火災事故が出ないとも限らないし。

それに某所に以下のような書き込みがありました。
よくよく読み返してみると指摘の通りです。

http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/kosoku_denryokusen/051222_2.html
の資料12-2を見て驚いた。

医療関係機器へのPLCの影響を懸念する越えに対し,なんと,

ご指摘の意見は、高速電力線搬送通信設備と医用機器の共存に関する
ものですが、本研究会は、高速電力線搬送通信と無線利用との共存に
ついて検討を行うためのもので、構成員もこの検討内容に応じたものとなって
おり、高速電力線搬送通信と他の電気機器との共存について検討を行う
ものではありません。

だと。

こういう懸念に対して真摯な対応をするのが「大人」だと思っていたが。
PLC研究会が,人命よりもカネのために設置されたことを明言したんだね。
さすが,石油ファンヒータ事件を起こした会社が熱を入れるわけだ。


さらにパブリックコメントが締め切られたあとPLCからは多数のメーカーが撤退を検討している模様。
パナソニック社は,実験免許の不正使用でお上からお叱りを受けたと。

Posted by 危険 at 2006年01月13日 09:47
おじん堂さん、危険さん

 コメントありがとうございます。

 なるほど、技術的にできるということと、実際の運用ということを考えると配慮すべきことが沢山あるといううことなのでしょう。

 勉強になりました。ありがとうございました。
Posted by ブログオーナー at 2006年01月13日 10:50
問題を承知しているはずですが、とにかく松下電器は米国でPLCアダプタを売り出すことは確かなんですよね。アメリカではOKなんだから日本でも・・・何だかBSEのようになってきましたな。
Posted by おじん堂 at 2006年01月13日 11:57
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