2006年01月08日

米で個人制作の映像番組をネットで配信、ビジネスに。

 以前このブログで、映像や音楽がデジタル化してきたことでコンテンツ作り、編集、配信がそんなにコストを掛けずに可能となることで、ブログと同じような感覚で個人が映像を配信する時代が来るだろう、その結果放送という概念が大きく変化するのではと書いたが、いよいよこれが具体的な動きとなってくる気配だ。

記事(日本経済新聞(2006.1.8)7面)には

 個人が制作した映像ソフトをインターネットで配信、ビジネスにつなげる環境が米国で整ってきた。ネット検索大手のグーグルはビデオ映像の配信・販売サイトの立ち上げを表明、競合するヤフーも個人製作コンテンツの配信に関心を示す。「個人放送局」の普及に加速がつけば、テレビ局など既存メディア企業にとっても無視できない存在になりそうだ。


 グーグルのラリー・ペイジ社長は6日の講演で、ビデオ映像配信・販売サイト「グーグル・ビデオ・ストア」の立ち上げを発表した。ビデオ映像の有料ネット配信は昨年秋にアップルコンピュータが開始、音楽ネット配信に次ぐ新たな市場として注目を集めた。

 アップルが配信するビデオ映像は3大テレビなどのメデイア企業が制作したものに限られる。グーグルはCBSのドラマや過去のスポーツ映像など約3千本の番組を配信すると同時に、「公序良俗に反しない限り、個人が制作したビデオも配信・販売する」初めてのサイトになる。

 番組を制作した個人はビデオ映像をグーグルのサイトに登録、最高で1本5ドルの販売価格を設定する。サイトを訪れた利用者が登録映像をダウンロード購入すると、0.5ドル程度のグーグルへの手数料を差し引いた金額が製作者に払い込まれる仕組み。日本からの映像の登録・配信も可能だ。

 個人制作ビデオの事業化は、CATVニュース専門局「カレントTV」が先鞭をつけた。「市民記者」が投稿したニュース映像で編集・放送し、放送した番組の制作者には1本250ドル支払っている。グーグルは全米で1億人が利用する人気サイトだけに、利用が広がる可能性は高い。

 個人制作のコンテンツに注目するのはグーグルだけではない。ポータルサイト最大手のヤフーが取り扱うコンテンツの8割はメディア企業が制作、2割はヤフーの独自制作だ。テリー・セメルCEOは次の有力コンテンツは「個人が制作した記事や写真、ビデオ映像だ」と強調する。

 例えば、米ニューオリンズのハリケーン災害では、大手メディアが立ち入りが制限される中で現場に残った市民がネットでビデオ映像を配信した。セメルCEOはこうした現象を「マスメディアからマイメディア」と評する。

 ネットを利用した個人ビジネスでは、米イーベイや日本の楽天のような競売・物販・自作のコンピュータソフトや音楽の販売がある。ブロードバンドの普及で、今度は映像ソフトもビジネスの対象になってきた。


とある。

 昨日の日経夕刊には、グーグルがテレビ番組や過去の映像フィルムのインターネット配信を近く始めると発表し、手始めに米3大ネットワークテレビ局CBSのドラマやNBA(プロ・バスケット)の試合など約3千本の番組を配信する。という記事があった。
これはいわばプロの映像ソフトのネットでの配信といえる。

 今回取り上げた記事では、さらに個人制作の映像ソフトもネット配信の対象にしていくということだ。グーグルは、地球上に存在する全ての映像、音楽、図書などコンテンツの検索を目指すということなので、図書などでは著作権などの課題があるようだが、それでも着実にビジョンの実現に向け努力しているということだろう。

 個人制作の映像コンテンツが増えてくると、総合と専門の関係がコンテンツでも出てくると思われる。特定の専門領域での内容は、おそらく個人の映像コンテンツのほうが内容は優れているだろう。だから、個人のコンテンツが優位に立つ領域は、専門知識の解説、事件など二度と再現されない映像が思いつく。多くの人を対象にした映像コンテンツではなく特定の人を対象にした映像コンテンツもビジネスとして成り立つ可能性があるということだろう。

 今回の「マイメディア」という動きは早晩日本でも始まるだろう。


本日のその他の記事
・東芝、音楽ビデオやテレビ番組を収録し持ち運べる携帯デジタルプレ−ヤーに日米で参入する。(7面)
・[そこが知りたい]日立・庄山社長、デジタル事業は復活に必要か。(7面)
・[家庭6法]ネットのトラブル1:オークション詐欺、手口は様々。(12面)
・日記風ホ−ムページ、ブログ始めてみませんか。シニア生活の支えに。(13面)
・[読書]ジョン・バッテル著「ザ・サーチ」:検索ビジネスの内幕を興味深く。(23面)などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:05| 静岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | 放送と通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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2006年の映像展開を占うなら…
Excerpt: 昨年から「ネットと映像の関係」をひとつのテーマに掲げて、個人ブログ「映像職人"舞"録゛」で取り上げてきたのですが、その中でほぼ確信に至ったことがあります。
Weblog: DAVICS共同ブログ
Tracked: 2006-01-10 13:51

カレントTV
Excerpt: カレントTVを見ていたのですが、今どきの小ネタな演出を見つけました。上記の画面
Weblog: E_GUCCI Daily
Tracked: 2006-07-30 11:15
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