2006年01月06日

MSのビル・ゲイツ会長、「TV・新聞の価値は不変」と。

 本日の新聞にはネット社会の将来の動きを示す記事が一杯あり、どれを取り上げるか迷うほどだった。2006年のネット社会本格化を十分に感じさせられる。

 その中からビル・ゲイツ会長のインタビュー記事を取り上げたい。
MSのビジネスをやや正当化している部分もあるが、さすがに本質をついた内容もあるのでこれを取り上げる。

ビルゲイツ会長へのインタビュー記事(日本経済新聞(2006.1.6)3面)には

Q:ネットの普及はメディア企業の経営にどう影響するのか
A:ネットの時代になってもテレビや新聞などメディアが持つ価値は不変だ。いいニュースを発信できれば、そこにブランド価値が生まれる。ニュースの発信手段が紙面であってもネットであってもその価値に変わりはない。

情報を扱う形態としてデジタルのほうが優れているのは明らかだ。最新の内容への更新や、関連する情報の付加、動画による解説など情報の受け手の利便性が高まる。メディア企業はネットを活用した事業構造への転換が避けられない。


Q:検索連動型ネット広告市場が拡大しているが
A:検索連動型のネット広告だけを特別視するのは誤りだ。ターゲットを絞り効率よく広告が打てるのは検索連動型の利点。ただ一般の広告も効果を高める工夫が今後進めば、効率の良さは検索連動型だけの特長とはいえなくなるだろう。

ネット広告を使った無料ソフトの普及にも限界がある。ビジネス利用では広告が煩わしい。

Q:MSは90年代にニュース専門局の運営に乗り出すなどメディアに一時傾斜したが、方向性が変わったのか
A:独自にコンテンツを作って提供するメディアにはならない。メディア企業などがコンテンツを開発したり消費者に伝達したりする仕組みを作ることで生き抜いていく。

Q:グーグルなどに比べネット戦略で出遅れた。OSに頼るだけでは限界があるのでは
A:5年ぶりの全面改良となる新型OS「ウィンドウズ・ビスタ」を年内に発売する。音楽やテレビ番組などを扱う機能を盛る。10年前、音楽やテレビ番組を楽しむのにソフトが役立つと考えた人がどれだけいただろうか。OSに寄せる期待はむしろ高まっている。
Q:10年後のマイクロソフトの姿は
A:引き続きソフト会社と呼ばれたい。翻訳や音声認識など先端分野の研究でも進んでいると自負している。今後10年間も強さを保てると思う。


とある。

 また、グーグルなどの台頭によりMSを取り巻く環境が大きく変わっているという解説記事では、新OSに盛る機能の多くはグーグルやサン・マイクロシステムズなどが無料ソフトとして実現している。最大規模の年間6、70億ドルもの研究投資の割には技術的優位性を打ち出しきれていない。ネットとメディアの融合が加速する中で、コンテンツの供給者ではなく、インフラとしての伝達手段をどう提供するかに次の成長の是非がかかっている。とあった。

 WIN95から10年余り、インターネットが大きく世の中を変えてきたといえるようだ。この基盤を作りインターネットの普及に多大な貢献をしてきたMS自身も予想できないほどの変化が起きているということだろう。
 言い換えれば、フォーカスされるところがOSなどの機能ではなく、利用者が感じるサービス価値に移っているということかもしれない。
その意味でグーグルは常に利用者側にたったサービスを提供し続けていることが、今の強さを生み出す理由の一つとなっているのだろう。

 MSの打ち出す今後の戦略に注目する必要がありそうだ。

本日のその他の記事
・日本医師会は加盟医師間で、電子署名を使い患者をを紹介しあうシステムを月内から運用する。全医師の6割が加盟する日医がIT利用に踏み出すことで、医療効率化が一段と進みそうだ。(1面)
・大手銀行で本人確認強化のため「生体認証」装置を備えたATMの導入が本格化。ただ方式が「指紋」と「手のひら」に分裂、消費者に混乱を招く恐れ。(7面)
・日興シティ、株式誤発注。みずほの教訓生かせず。(7面)
・カブドット・コム、株式分割の5銘柄で持ち株数を誤表示。(7面)
・JCBと企業向け食券システムのバークレーヴァウチャーズは提携し、JCBの非接触ICカードで昼食などの新型決済を実証実験。(7面)
・構造計算ソフト開発のユニオンシステム、構造計算データの改ざんが困難にするようプログラムを自主改良。(11面)
・ビックカメラ、ソフマップを子会社化。(11面)
・次世代DVD、「HD DVD」と「ブルーレイ」が夏にも激突。(13面)
・米ネットギアはインターネットで無料通話できるソフト電話のSkype向けの携帯電話機を世界各国で今春発売すると発表した。世界中の無線LANが使えるホットスポットなどで利用できる。従来のようにパソコンがなくても通話できる。固定電話への通話機能も利用できる。(13面)
・KDDI、衛星通信のインテルサットと組み、格安で高速のインターネット接続が世界中でできる電話サービスを始める。(13面)
・任天堂ゲーム機、「DS」世界販売1300万台に。(13面)
・NTT、住人の癖を記憶し生活パターンをもとに照明やテレビなどをオン/オフする「知能住宅」を開発。(15面)
・日立、太り気味の人に、減らす食事の量などをわかりやすく示す減量支援ソフトを開発した。(15面)
・[次世代技術本命を追う]紙のように軽くて丸められる、こんな超薄型の画面表示装置「電子ペーパー」に実用化が近づいてきた。(15面)
・[今年期待の新興企業]有害サイトの閲覧などを制限するソフトを開発するデジタルアーツ。社内の情報漏えい防止にも役立つ。(16面)
・[大機、小機]金融とITの垣根:証券、銀行ともITなくしては事業ができない。IT化が進んだ結果、組織の競争力はシステム設計、運営の巧拙に左右される。この分野の経営判断が重みを増している。今後は金融とITの垣根を自ら突き崩し、システム運営に乗り出す知恵と勇気が金融経営に求められる。(19面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 17:18| 静岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
フラリと遊びに寄らせて頂きました。
Posted by プラスさん at 2006年01月06日 17:24
プラスさん

  はじめまして。
  私の出身地は関西です。 

  またお気軽に遊びに来てください。
Posted by at 2006年01月06日 17:35
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