2005年12月28日

台頭する専門サイト(下)「使いやすさ」価値高める

 最近7&iとメレニアムの企業統合という流通業界を驚かせるニュースがあったが、インターネットの世界でもヤフーやMSNなどといった総合的ポータルサイトとは少し違った特定の商品やサービスに特化した専門サイトがその存在価値を高めているようである。
まさに流通業における「デパートやGMS」と「家電や日用品の専門店」との関係のような動きといえる。今日はこの専門サイトの状況についての特集記事について取り上げる。
記事(日本経済新聞(2005.12.28)15面)には

 価格比較サイトである価格コムの子会社で生命保険の相談を行っている。
特に生命保険の場合は保証の内容、期間、契約者の家族構成などで様々。電気製品のようには比較できない。「病気でも入れる保険は」といった難しい相談も多い。

そこで、サイトの情報を理解してもらいやすいよう専門知識を持った担当者を配置。受付はメールだが、内容が複雑な場合は電話だけでなく直接会って説明する。

相談件数は月300件。内80件は契約に結びつく。


 ネットの集客力と高い専門性の融合に商機が広がる。ライバルは既存の生命保険代理店。年初には現在5人の担当を10人に倍増、同様の手法を不動産などの分野に広げる計画だ。


 今は子供から老人まで幅広い年齢層がネットを利用する。サイトが乱立する分野では、誰でも使いこなせるような情報の伝え方に工夫がいる。求人サイトのソフトバンク・ヒューマン・キャピタルが11月中旬に始めたのは電話で求職者と企業を結びつけるサービス。求職者の職務経歴書の入力や求人企業からの面接の案内などを電話オペレータが代行し、1ヶ月で約1万人の登録者を集めた。

 新サービスは企業が複数の職務経歴書から目当ての求職者を選び、電話オペレータを通して面接の予定などを案内。電話口を通して相手の感触を確かめられ、案内時に簡単な質問をして回答できた相手だけを面接に呼ぶことができる。

 景気回復で求人市場は十数年ぶりの売り手市場といわれ、求人広告を載せただけでは採用に結びつきにくくなった。電話で情報伝達を取り持つ手間はかかるが、片桐取締役は「求人情報の目詰まりをなくし、サービスの付加価値を高めたい」という。
 

 専門サイトでもとくに競争が激しいのが分野を特化した通販サイト。
ネットは情報を簡単に検索でき、消費者は少しでも価格の安い方へと商品名を検索しながら渡り歩く。ゴルフダイジェスト・オンラインはゴルフ用品販売の採算悪化で今年の6月決算での経常利益が前年の半分以下に落ち込んだ。


 健康食品を扱うケンコーコム。収益基盤は安定していないが、手間をかけてサービスを磨き上げなければ他のサイトや店舗との競争に打ち勝てない。同社は顧客から毎日300本以上の電話対応に24人の正社員を配置。担当社員は1年前から6割増やした。応対業務を低コストの外部に委託しないのは、「健康食品はデリケートで、社員の方が顧客が安心する」(同社)ためだ。ケンコーコムの予想PERは92倍と市場の成長期待は高い。


とある。

 興味のある記事内容といえるだろう。
ネットが普及するに従い、特定の商品やサービスに絞り込み、専門的な対応を期待されているようである。説明が不要な商品やサービスなら、単に価格を比較し、一番安い価格を提示しているところと取引すれば良いことになる。

 それゆえ、専門サイトにはネット上や電話対応だけでなく、実際に面談することも辞さないということになるのだろう。つまり専門サイトには文字通り専門的な知識が必要で、その知識の提供形態はお客様が受け入れる最適な手段を利用することになるのだろう。

 記事では生命保険の保険内容の説明やお客様に最適なプランのご提案のため実際に面談を行っているようである。

 このことは現状の業務全てがネットに移行したとしても、それで全て事足りるわけではなく、専門知識を持った人間が介在することが必要なようだ。

 つまり顧客にどのようなサービス優位性を持って接するかを明確にし、その上で「人を介さずネット(サイト)で行うこと」、あるいは「人間が関与すること」などのメリハリをつけることが重要といえるようだ。間違っても専門的な情報を掲載したサイトを作り、その内容の充実に努めれば充分と思わないことである。

ネットは、あくまでも人と人のコミュニケーションを効率よくサポートしてくれる道具と認識することが大事なようだ。



本日のその他の記事
・携帯の電話・メールなどの「おめでとうコール」への制限やUFJ・東京三菱の銀行合併に伴う年末年始のATM停止などに注意を。(3面)
・「日の丸半導体」3社で出発。NEC、松下は参加を見送り。(11面)
・NEC、富士通など、情報システムの開発自動化を急ぐ。大規模障害頻発に対応。(13面)
・ADSLサービスのアッカ、中小企業の通信事業進出を支援。(15面)
・携帯向け情報配信のウェブドゥジャパンは携帯向け広告事業でNECと提携し、NECに携帯サイト検索エンジンを提供。(15面)
・オンラインコミュニティのガーラは韓国のオンラインゲーム企業のイオンソフトを買収へ。(15面)
・保険代理店のアドバンスクリエイトはジャパネット銀行と提携、保険商品のインターネット決済サービスを始める。(15面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:35| 静岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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