2005年12月27日

社会保険庁、2008年度にも年金カードを導入。

 思うように普及しない住基カード(公的個人認証)やIT新改革戦略で謳われているレセプトのオンライン化、生涯を通じた自らの健康管理で使用されるHPKI(保険医療福祉分野の公開鍵基盤)に加え、更に年金でも新たなカードの導入が計画されそうだ。

 今日はこの年金カードについて取り上げたい。

記事(日本経済新聞(2005.12.27)1面)には

 社会保険庁は20歳以上が入る公的年金の加入者と年金受給者を対象に個人カードを導入する検討に入った。年金の加入記録や受領額を本人が簡単に把握できるようにするほか、ICチップを組み込むなどして金融機能を付ける方向で調整する。

社保庁改革に伴う業務改善策の一環で、クレジットカード機能の付与や、受給者による年金担保借り入れなども可能にする考えだ。

(中略)


 カードには本人の顔写真を貼り付ける。高齢者は運転免許証やパスポートといった本人確認ができる証明書を持っていない人も多い。海外の事例も参考に、年金カードを高齢者などが身分証明書として活用することも想定している。

 社保庁内には年金カードが軌道に乗った後に、医療や介護などを含めた社会保障全般の情報を1枚のカードに集約する構想もある。

ただ、厚生年金と国民年金の加入者だけでも5千万人を超えるだけに、カード発行のコストに見合う利用価値を提供できるかが課題になる。

システムや端末の整備にも費用がかかる見通しで、費用とその効果を巡って政府内での調整が難航する可能性がある。


とある。

 
 現状の仕組みでは年金の加入者が加入記録や受取額を確認する場合、電話やインターネットで問い合わせている。回答が届くまでに1週間から1ヶ月ほど掛かっている。
記事にある新年金カードでは、全国約300箇所にある社会保険事務所の端末にカードを差し込んで加入記録などをその場で把握できるようになるという。

 社会保険事務所に出向く煩わしさを我慢すれば、最長で1ヶ月掛かっていた回答がその場で確認できるというのだから便利になるだろう。

課題としては、カードを年金受給者・加入者に発行するコストということらしい。
将来は医療や介護などでも利用できるようにするとの構想もあるようだ。

しかし、政府が行政などの電子化を推進している中で利用するこのような本人を確認するためのカードの種類が増えているような気がしないでもない。

できれば1枚のカード(例えば住基カード)で個人の本人認証は済まして欲しいものだ。
国民の側も、サービスごとにカードを用意するのか、国民総背番号の議論が再燃するかもしれないが1枚で全てのサービスに対応するかの判断が求められる。

効率を考えれば1種類にすべきだろう。
プライバシーの問題はシステムの作り方を工夫すれば、人が管理するより安全性が高いことを分りやすく説明し納得性を高めていくことが重要な気がする。


本日のその他の記事
・竹中総務大臣は通信と放送の融合に関する私的懇談会の座長に松原 聡東洋大教授を起用する方針へ。(5面)
・政府は、株式や投資信託などの取引に利用される特定口座の取引報告書を証券会社などの金融機関からインターネットを通じて受け取れるようにする方針。(5面)
・世界の携帯電話機の販売、2006年には9億台に。(9面)
・CATV最大手のジュピターテレコムが関電系ネット接続会社の経営権取得に。(12面)
・スカパーとNTT東西が番組配信サービスを販売する共同出資会社を設立。(12面)
・TBSはスカパー、インデックスなどとスポーツ速報映像の配信を手掛ける共同出資会社を設立する。(12面)
・ソフトバンクとマイクロソフトは共同で、無料IP電話など企業向けの割安で効率的な情報通信サービスを来春から始める。(13面)
・プログレッシブシステムズ、盗聴や盗撮を常時監視する企業システムを開発し販売する。(15面)
・医療情報サイト運営のソネット・エムスリーは看護師・介護職など医療・介護関係者向けのサイト事業を強化する。(15面)
・空き室情報のCHINTAIは、ホームページ上で駅周辺の衛星写真やパノラマ画像を確認できるサービスを始める。(15面)
・中国での携帯電話事業のJCDは2次元バーコードを使った映画館向け電子チケットサービスを始める。(15面)
・ヤフーや楽天など総合を売りにする大手サイトとは一線を画した専用サイトが台頭し始めた。(15面)
・動画を携帯、小型プレーヤー街に。(27面)
などがあった。


posted by ネット社会の水先案内人 at 22:40| 静岡 ☀| Comment(1) | TrackBack(4) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
 膨大な費用をかけるだけの価値があるかどうか、が問題ですよね。
 社会保険庁の業務を増やす事が目的だったら困ります。
 TBさせて頂きます。
(^^)/~~~
Posted by テラ at 2005年12月28日 00:49
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

2008年度にも「年金カード」
Excerpt:  社会保険庁は、年金加入者、金受給者を対象に「個人カード」の導入の検討に入った様です。  安易にカード式にして、キャッシング機能など持たせて大丈夫なのかな? カード式を??
Weblog: 社会保険労務士「テラ先生」のハンズ・フリー・トーク
Tracked: 2005-12-28 00:53

年金 ⇒ 宇宙人的発想な仕組み?らしい・・・
Excerpt: 年金カード繋がりでトラックバックさせていただきました。 よろしくお願い致します。
Weblog: 社労士の情熱大陸プロジェクト【こいログ】
Tracked: 2005-12-29 11:57

年金カード
Excerpt: ■12/27日経新聞 社会保険庁は20歳以上が入る公的年金の加入者と年金受給者を対処に個人カードを導入する方向で検討に入った。年金の加入記録や受取額を簡単に把握できるようにするほか、ICチップを組み..
Weblog: Credit Card Mania☆
Tracked: 2006-01-07 16:16

年金カードにICで高齢者用身分証明書クレジット機能?
Excerpt: 「年金カードにICで高齢者用身分証明書クレジット機能?」に関連するブログ記事から興味深いものを選んでみました。ぜひ、読...
Weblog: ブログで情報収集!Blog-Headline
Tracked: 2006-01-08 18:00
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。