2005年12月15日

NYタイムズは新聞部門とネット版部門を集約。

 日本では、メディアとネットの融合という話はテレビ局とネット企業との経営統合という軸で動きが見られている。テレビメディアほど新聞メディアの話は取り上げられていないような気がする。

 米国では新聞局内でネット対応という意味で大きな動きが出始めているようだ。
今日はこのような内容の「メディア奔流」という特集記事を取り上げる。

記事(日本経済新聞(2005.12.15)13面)には

 米の名門紙、ニューヨークタイムズは2007年に完了する本社移転に合わせ、新聞編集部門とオンライン(ネット)版編集部門を集約、組織も統合する。米大手では始めての試みだ。


 NYタイムズのネット版は9割以上が無料だ。閲覧者は1140万人(10月)で新聞業界首位。新聞発行部数の約10倍。7−9月期の広告収入は新聞が前期比2.9%増に対し、ネット版は30.5%増と大きな差が出た。

 新聞読者の大半は米国内だが、ネット版読者の16%は米国外。この「顧客構造」を生かしてグローバル企業からも広告が集めやすくなった。ロビンソンCEOはネットの威力を認め組織統合を決断した。

 新聞部門の知恵と頭脳をネットに注入する。例えば紙面スペースの関係で掲載できなかったデータや付加情報をネットに載せるなどのアイデアを練る。


 USAトゥデーも12日に一体編集計画を発表。ネット版編集長を新聞編集責任者と同格に昇格させるなど、ネット部門の社内地位は変わりつつある。

 ネット版を年間99ドル(新聞購読者は49ドル)の会費制で提供するウォールストリートジャーナル発行元のダウ・ジョーンズの場合、収益構造の変化が顕著だ。7−9月期のネット部門収入は1億3千万ドルで紙媒体部門の半分以上になった。


 放送ではネットを新たな情報流通手段として活用する試みが活発だ。
ダラス近郊、米通信大手のベライゾン・コミュニケーションズは9月、自社の通信網経由で1万戸の家庭にテレビ番組の配信を始めた。3大ネットのNBC、CBSなどが番組を提供する。
ベライゾンのほかAT&T、ベルサウスも1年以内に同様のサービスを始める。


 一方CATV会社は自社の光ケーブルを使って電話サービスを提供する。いずれもインターネット技術が相互乗り入れを可能にした。

 消費者は通信・CATVのどちらかに加入するだけで「電話」「テレビ」「高速大容量通信」の3つのサービスをまとめて受けられる。

「通信と放送の融合」が米国ではいよいよ現実となるってきた。

米メディア業界ではこれまでの垣根を越えた競争が幕を開けた。ネットの威力をどう活用するのかの争いでもある。


とある


 この記事に私が言いたいことが含まれているので少しだけ補足をすると、インターネット技術の進化がメディアの垣根を取り払ってしまったことは間違いのない事実だ。

 しかし日本には謂わばメディア別に法律があるような感じなので放送法、電波法、電気通信法などを時代に合ったように改正しておかないと、ニュースなどでアメリカのメディアが作成したものを自動翻訳で日本で読むといったことが現実に起こるかも知れない。
また日本人のフリージャーナリストがアメリカから記事や映像を発信するということもありえない話ではない。

ネット時代の今、米メディア業界の垣根が取り払われたということは日本でも垣根が取り払われたのと同じことである。法規制で業界の既得権益を守ろうとしてもネットは世界中とつながっているのだから、海外から何のコストもかけずに日本にも進出できることを意識しておく必要があるだろう。



本日のその他の記事
・日銀短観、デフレ脱却へ環境改善。なお業種間格差。(3面)
・BSデジタル放送に2007年にビッグカメラ系など新たに3社が参入。(11面)
・USEN・大和証券SMBCは共同で、映画などの映像コンテンツを投資対象にファンドを設立へ。(11面)
・ドコモ、韓国の携帯電話会社への資本参加などアジア戦略を推進。(11面)
・[メディア奔流]米国編・ネットが変える(下)新聞・電子一体編集へ。オンライン版に活路。(13面)
・博報堂生活総合研究所が来年の生活予測を発表。ブログを利用した日常でのちょっとしたコミュニケーションが活発になる。(15面)
・地方の実力派:強さ持続への課題、JIMOS(福岡)顧客情報の徹底分析で顧客対応サービスの強化や取扱商品の強化。更にネット企業買収しネット通販も強化。(16面)
・携帯で栄養士の助言。ドコモ子会社と旭化成が組み「健康コンシェルジェサービス」を開始。(35面)
・セキドは顧客との相談機能を付けた家電のネット通販(御用聞きメール)を始める。(35面)


posted by ネット社会の水先案内人 at 21:25| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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