2005年07月31日

IT戦略本部の新戦略論点案、医療・教育、IT化促進。(3面)

記事(日本経済新聞(2005.7.31))には

 政府のIT戦略本部が年内をめどに決定する、2006年以降の新戦略を検討する際の論点が30日明らかになった。

ITを使う側の「国民・利用者の視点」を重視し、今後の取り組むべき課題例として医療や教育などの分野での利用促進を挙げる。

産業界などの「国際競争力・国際貢献の視点」も打ち出す。

インフラ整備の進展を受け、新戦略ではITを国民生活や少子高齢化などの社会問題にどう生かしていくかを検討する方針だ。

医療での課題としては、IT化の促進で患者への情報開示を促進するとともに、経費の削減などを指摘する。

電子カルテの導入や遠隔医療などの「医療連携」の導入を取り上げる。

教育では、子供がITを使いこなす力を養成することや、教育コンテンツ(情報の内容)の標準化を問題提起する。

国民や企業、行政の交流や支援、デジタルデバイド(情報格差)のない社会の実現、アジアとの強調に基づく国際戦略の展開なども打ち出す。


とある。

政府として今後どのような分野のIT利活用に注力するかを示しているといえる。

医療分野では、院内の情報化は進んできているが患者と病院とのかかわりの中では情報化がまだまだ遅れていると思われる。
特に初診の場合病院にいかないと受付してもらえないし、風邪のような軽い病気でも半日はつぶれることがある。

このようなことも今回の施策が実現されることで改善されると嬉しい。

また情報化を予防医学に活用するということも考えられるだろう。
例えば、病院にいかなくても自宅で簡単な機器を使いメディカルチェックすることで病気などの早期発見につなげることで、大病の防止と医療費全体の負担減といった効果が期待できるだろう。

次に、医療の情報化を関連産業の育成に利用するといった考えもあるようだ。
遠隔医療への取組みなど関連企業がネットワークされる「医療連携」を促すことで、新たなビジネス領域を開拓する効果があるだろう。

今後ますます超高齢化社会に向けて加速することを考えるとその市場は拡大することだろう。

もう一つの分野である教育分野への強化ポイントとしては子供のIT利活用能力の向上と教育コンテンツの標準化となっている。

ITはどんなに技術が進歩しても「道具」であり続けることとなるので、使いこなす力はとても重要といえるだろう。
その意味で子供のときからIT活用に慣れ親しむことはとても良いことだろう。

また、教育のコンテンツとしては理科の実験を仮想的に見せたり、知識習得を自分の理解の進度に合わせて行ったりと、生徒の特性に合わせた教育が可能になることが予想される。

そのときいろいろな形のコンテンツが出来てしまったら流用が難しくなったり、導入コストが大きくなったり、システム自体の運用が複雑ななったりと良いことは一つもないだろう。

そこで、コンテンツの標準化を推進することでこれらの問題を避けようという狙いだろう。

このように考えてくると、今回提案されるであろう政策論点は今後取り組むべき重要課題といえるのではないだろうか。

今後の具体的な動きに注目していきたい。


本日のその他の記事:
・[社説]光回線活用で放送デジタル化に弾みを。(2面)
・経産省、ロボット産業室を新設。(3面)
・米HP「iPod」の販売から撤退。(4面)
・ドコモ、第3世代携帯(FOMA)を海外メーカーから調達を拡大。(5面)
・FM東京、エキサイトと提携しネットでラジオ番組を配信。(5面)
・豪州特別国務大臣、豪州経済効率化へ電子政府を推進。(5面)
・夏休みの宿題と著作権1、単なるデータは利用可能。(10面)
・[くらしナビ]ネットバンク、不正操作防衛策。(13面)
などがあった。


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2005年07月30日

NASAがスペースシャトルの状況をネットでライブ中継。

 今日は土曜日でもあるのでたまには新聞記事以外の新しい動きを紹介します。

 スペースシャトルの耐熱タイル破損などが報道されたりしていますが、昨日知人から教えてもらった「NASATV」を紹介します。

「NASATV」はスペースシャトルの状況などをインターネットでライブ中継するサービスです。

当然誰でもインターネットにアクセスすできる環境さえあれば利用できるサービスです。
映像情報なのでブロードバンド回線でないとストレスが大きいことでしょう。
 NASATV http://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/

このような世界的な出来事も茶の間で簡単にコストも要らずに見られる時代になったことに改めて感動した次第です。
(30日の19時ごろからは野口さん達の船外活動の様子がライブ中継されていました。
 映像も宇宙空間からとは思えないほどの画質だったし、音声もクリアでした。)


今までは、放送局がこのような情報を取材・編集し文字通りブロードキャスティングしていたが、今回の場合は情報の主体者が自ら広報的な形で情報公開しているという点にも注目してみたい。

今回のケースはそうでもないかもしれないが、ニュースなどで報道される場合どうしても放送時間などの制約から、全てを伝えるというより編集者の考えなどで番組として編集・制作されると思われる。

その結果、情報主体者から見ると必ずしも正確に伝わらない可能性があるのではと思われる。

そこでNASAのような今回の情報提供の手法は、情報主体の意思を入れ込んだ形で行えるのではないだろうか。

しかもその実現性を考えると、
現行TV放送で実現しようとすると番組枠の確保やそのコストを考えると恐らく現実には実現が不可能だろう。

しかしネットを利用するとコスト面も含め現実性が出てくるのではないだろうか。
企業では最近株主総会や決算発表などをネットを通じ、ライブ(録画も)で提供している例が出始めているのもこのような動きかもしれない。

個人を含め誰でもが情報主体となって広く情報発信出来る時代になりつつあるので、ビジネスに映像情報での発信をもっと積極的に行ってみてはどうだろうか。



日本経済新聞(2005.7.30)のネット社会関連の記事:
・地上デジタルTV放送、ネット経由や衛星でも送信。情通信が答申。(5面)
・電子行政サービス、安全性の向上急務。電子自治体会議で。((5面)
・総務省調査、薄型TVの普及率は1割。(5面)
・米マイクロソフト、「ネット広告、収益の柱に」。(7面)
・ドコモの4-6月期、売上は3%減、営業益4%増。(9面)
・ドコモ新料金プラン、携帯長期利用割引率を拡大。(9面)
・日本IBMが営業代行部隊。IT活用し顧客開拓。(10面)
・財務省の金貨、ヤフーで競売。(10面)
・「iPod」などの著作権保証論争。IT業界「一律課金は時代遅れ」(11面)
・eTENとウェザーマップ、台風情報を24時間配信。(27面)
 http://www.weathermap.co.jp/
・アップルワールド、海外ホテル早期予約割引。(27面)
 http://appleworld.com/
などがあった。

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2005年07月29日

携帯電話がカードに。(4面)

記事(日本経済新聞(2005.7.19))には

 UFJグループは8月上旬をめどに、顧客が携帯電話を使ってATMからお金を借りられるサービスを始める。
  UFJ銀行 http://www.ufjbank.co.jp/index.html
  UFJカード http://www.ufjcard.com/

UFJ銀行の店舗にあるATMに、ソニーの非接触ICカード技術「フェリカ」搭載の携帯電話をかざして使うのが特徴。

携帯にクレジットカード機能を持たせ、顧客の利便性を高める。

こうしたサービスの全国展開は初めて。

クレジットカード機能付き携帯電話は、料金の後払いだけでなく高額の決済も出来るのが特徴。

携帯を財布代わりに使うNTTドコモの「おサイフケータイ」は電子マネーを蓄えておく必要があり、決済も5万円に限られている。

UFJは携帯電話のICチップにグループ会社UFJカードのフェリカ対応機能を付与。
どこの携帯電話会社でも対応できる。

利用者は携帯電話でUFJカードのホームページに接続。
携帯で暗証番号を入力し、本人確認を行う。


とある。

携帯電話にまた新しい機能が増えるという話である。

今回の機能はクレジットカードの機能ということだ。

クレジットカードだから、
 比較的高額な商品も購入できる。
 おサイフケータイだと残金がなくなっても貸し込みは出来ないが、今回はクレジットカードだから貸し込みができる。
 利用金額に応じてポイントサービスが受けられる。

といったメリットがありそうだ。

そこで、セキュリティを高めるため(他人による不正利用防止対策)に利用時UFJのホームページに接続して本人確認を行うという仕組みになっているらしい。

指紋や静脈といった特別な機器を使わずにセキュリティレベルを向上させている点は評価されるだろう。

携帯の機能はどこまで増えるのだろう。
25日( http://netsyakai.seesaa.net/article/5356015.html )にも書いたが、今後増えるであろう機能を予想してみるのも面白いのではないだろうか。

そして自社のビジネスへの活用を考えてみると、顧客への新しいサービスの可能性が見えてくるのではないだろうか。

ありがたいことに、ここで実現されるであろうサービスに掛かるコストは比較的小さいのではないだろうか。
何はともあれ挑戦してみる価値はあるだろう。
仮説ー検証の中できっと他社と差別化出来る何かが見えてくることだろう。



本日のその他の記事:
・KDDI、パワードコムを合併。(1面)
・ソニー営業赤字152億円。(1,3面)
・[法が広がる]知財保護、各論で対立も。すれ違う2つの国益。(1面)
・[きょうのことば]固定通信。(3面)
・三菱東京・UFJシステム統合、金融庁尚懸念。統合時期に影響も。(4面)
・4−6月トレーディング不振。野村・日興ともに減益。(4面)
・偽造カードなど対応策強化求める。財務局長会議で金融相。(4面)
・次世代ITでノーベル賞を狙え。江崎玲於奈氏を迎え研究組織。(5面)
・「住民の視点で活用を」。電子自治体戦略会議が開幕。(5面)
 http://www.nikkei.co.jp/events/egov5/?gad=CPXJhLkBEgiYewWD91PvVBjv5db-AyDTifsK・電機大手の4−6月期、6社が赤字。続く消耗戦、商品力で格差。(9面)
・狭まるNTT包囲網。固定と携帯連携強化。KDDI・パワードコム合併。(11面)
・キャノン、DVD方式ビデオカメラに参入。(11面)
・東芝、フラッシュメモリー増産計画を前倒し。(11面)
・日本半導体装置協会、6月受注額22%減。(11面)
・楽天の情報流出、被害拡大懸念の声。(13面)
・リクルートと三井物産、医療情報サイトを運営する会社を立ち上げ。(13面)
・結婚関連情報のポータルサイト、T&Gが立ち上げ。(13面)
・NTTドコモとJR東日本、電子マネー普及へ協力。(13面)
・監視カメラ無線接続。日立がシステム、ケーブル工事不要。(15面)
・三菱電機、3年後の病気リスクを予測するソフトを開発。(15面)
・農工大・クラレなど、液晶ディスプレー厚さ、半分の1.5ミリに。(15面)
・[未来技術を読む]仮想ロボット、人を楽しく。(15面)
・トラベル・シーオージェーピーが自社サイトで、夏休み期間中、出発間際でも予約可能に。(35面)
などがあった。
広告には、夏休みの子供たちの安全・健全なネット利用についての緊急提言(20面)があった。

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2005年07月28日

OMCカード、記憶媒体のない営業用パソコンを導入。(7面)

 昨日総務省が発表した人口調査で、いよいよ人口減少の兆しが現れはじめたようです。
 国内市場の縮小、労働力不足といった問題を踏まえ、ビジネスに尚一層の工夫が必要になることだろう。

今日は、個人情報保護対策として記憶装置のないパソコンを導入したという記事を取り上げたい。

記事(日本経済新聞(2005.7.28))には

OMCは個人情報漏洩防止を強化する。

11月に新型パソコンを導入し、営業社員が持つモバイルパソコン約300台の記憶媒体をなくす。
本社などで使用する約1200台のノートパソコンはデスクトップ型に切り替え、手のひら静脈認証を導入する。

米国でのデータ流出事件を受け、情報インフラ刷新を1−3ヶ月前倒しする。

クレジットカード会員募集を手がける営業社員などが外出先でパソコンを使っており、会員情報がデータとして残ることがあった。

新パソコンにはハードディスクががなく、サーバー上でデータをやり取りする。
個人情報がパソコンに蓄積されることがない。

指紋認証で本人しか使用できず、紛失・盗難時の情報流出の可能性をなくす。


とある。

この記事は、セキュリティ対策が経営戦略になっていることを示しているように感じる。

この記事をわかりやすく言うと、

営業が持ち歩くパソコンにディスクなどの記憶装置がついていると、もしこのパソコンを紛失・盗難に遭遇した場合に情報が漏洩する可能性が避けられない。

そこでこのパソコンにそもそも記憶装置がついていなければ、このようなリスクは回避されることとなる。
つまり必要な情報はネットにつないだときしか見ることが出来ないので、ネットとつないでいなければ何も情報が見えないという環境が実現できることになる。
更にネットとつなぐときにも静脈認証などで本人確認がされるので、使用を許可されていない人間は誰もネットにはつなげて情報を見るということは全くできないこととなる。

従って、今回の対応方法は情報漏洩に対して極めて堅固な対策といえる。

しかしこれで万全かというと必ずしもそうは言えない
何故なら確かに不注意に対しては充分効果のある対策ではあるが、いくらシステム的に万全を期したつもりでも利用者のモラルに起因する問題の前には、漏れが発生する可能性を否定は出来ない。

つまり正当な利用権を持っている人間が意識して個人情報などを不正に外部に持ち出すことがないとはいえない。
これにはデータを参照したりした関連の操作の記録を残すといった対策をとることで、未然防止や問題発生時の原因追及が迅速に行えるようになるだろう。

最も厄介なのは紙に印刷された情報の取り扱いで、一度に持ち出せる量は少ないとは思うが、全く不可能と言うわけではない。

このように考えていくと、キリがない。

これがセキュリティ対策の難しさといえるかもしれないが、想定されるリスクの発生頻度や発生したときの影響度(損害)を加味し、対策にかけるコストや優先度を評価することと、人事政策や労務管理などで従業員のモチベーションを高めたり、風通しのよい社風をつくることなども重要な対策といえるのではないだろうか。



本日のその他の記事:
・デジタル放送、「録画1回きり」緩和。総務省、放送業界と調整へ。(3面)
・電波監理審、新たに開放する第3世代携帯周波数割り当てでライブドア対象外に。(5面)
・ネット株取引手数料下げ加速。SMBCフレンド、信用取引無料に。(7面)
・ネット専業証券大手の4−6月期、4社が増収増益に。松井は減収減益。(7面)
・金融検査での指摘事例を公表。顧客情報「机に書類放置」など。(7面)
・4−6月期デジタル家電、格差拡大。中核商品戦略で明暗。(11面)
・次世代デジタルコンテンツフォーラム、「レンタル型」音楽配信に新たな著作権料規定を提案。(11面)
・ニッポン放送、フジの完全子会社化で本日上場廃止に。(11面)
・4−6月期パソコン出荷、国内22%増加(11面)
・ヤフー、携帯コンテンツの料金回収の代行事業に参入。(13面)
・MS日本法人新社長会見、消費者向けソフトへの研究・開発投資を増強。(13面)
・モバイル機器向けデジタル放送「1セグメント放送」の開始日を設定。(13面)
・[薄型TVの覇権・下]好きなときに好きな映像。「リビングの外」開拓競う。(13面)
・日本信販、ジュンク堂書店に非接触ICカード利用の新クレジット決済を導入。(15面)
・インデックス、住商などと携帯電話でポイント交換事業を開始。(15面)
・ネットカフェなど運営のメディアクリエイト、8月5日マザーズ上場へ。(16面)
・九十九電気、ノートPCの液晶修理サービスを開始。(29面)
などがあった。
広告特集では個人情報保護関連の記事が掲載されていた。
posted by ネット社会の水先案内人 at 22:19| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月27日

「高級」専門の宿泊予約サイト運営会社:一休(16面)

 昨夜のスペースシャトルの打ち上げ成功してよかったですよね。
あとは役目を終えて無事に帰還されるよう祈りたいと思います。
  
日産の1Q業績も好調なようですね。
またトヨタも富裕層にフォーカスしたプレミアム・カーのレクサスを発表しましたね。
私が住んでいる浜松市でも2軒ほどレクサス販売店が既に出来ていて来月末の開店を待っている状況です。
昨夜のWBSによると、この販売店の従業員は異業種から主に採用したようです。
富裕層狙いとなると車の売り方も変わるということでしょうか。
何でも国内投入の狙いは、少子化による人口減少対策と国内販売の利益率改善とのことだそうです。(量から質への流れづくり)
そこでトヨタでありながらトヨタでない「レクサスブランド」が欧州系好きの国内で確立できるかがポイントとのことです。

今日は、8月3日上場予定のネット社会型企業である一休という会社の紹介記事を取り上げてみたい。

記事(日本経済新聞(2005.7.27))には

 一休(2450):高級施設専門の宿泊予約サイトを運営する。
  http://www.ikyu.com/

パークハイアット東京など他のサイトにない高級施設の予約を取り次ぎ、サービスを利用する会員は年収1000万円以上が2割以上を占める。

サイと経由の予約の平均宿泊料金は約2万1000円。
高級への特化で楽天などの総合型サービスのすき間をつき、急成長してきた。

2005年3月末時点の契約施設数は約700で、4年前のほぼ4倍に拡大。
会員数は約79万人で、1年前の1.6倍に増えた。

高級イメージの毀損をリスクと考え、一定基準を満たす施設以外とは契約しない方針。

結果として施設への営業などが少人数ですみ、60%前後と他の大手サイトに比べ高い売上高経常利益率につながった。

06年3月期は前期比52%の経常増益を見込む。


とあった。

この記事を読んで先ず感じたことは、事業のコンセプトが明確でかつその実現にネットを旨く活用してる好事例といえるのではないだろうか。

レクサスにも見られるように、高級なものを扱う限りは高級に限定しないとその価値が維持できないようだ。
価格帯を広げフルレンジにすると、結局消費者から見ると曖昧に見えるのだろう。

そこで一休自らが納得できる基準を持った高級宿泊施設を宿泊予約の対象と限定しているのだろう。
当然想定する顧客層もそれなりに可処分所得の多い層を狙っていることだろう。
また記念日などに「記憶に残る感動」を演出することも狙っているようだ。

このサイトの信用度が増せば増すほど、宿泊施設、顧客の両者から強く支持されていくだろう。

さらに、これからの団塊世代の大量退職や少子化という変化を考えると、いま一休がターゲットにする市場は成長が期待できる魅力的な市場であることを予感させる。
おまけにライフスタイルも多様化したことで、画一的なツアーではなく個性的な旅行やこだわり感のある旅行へのニーズがあると思われるが、このようなニーズを充足させることが出来るだろう。
狙っている市場はすき間(ニッチ)かもしれないが、会員が79万人もいるということから支持されていることを物語っているだろう。


そしてこのことが、契約施設や会員の増加に結びついているということだろう。

次にビジネスの収益を稼ぎ出す仕組みはというと、施設と会員の希望をインターネットを利用しマッチングさせる形となっている。

このようなビジネスモデルは、インターネットがなければコスト的に実現しないだろう。また高収益を支えているのも、インターネットによる業務の効率化と固定費の低さなどによるものだろう。

メールマガジンの発行、携帯電話からの利用と会員の利便性を高めるとともに、宿泊つきミニツアーや航空券の予約などのサービスも実現している。
これらのサービスもネットならではの提携企業との接続性、即時性を旨く利用しているといえる。

その結果、旅行などお得情報の提供と顧客が望む施設にお安く泊ることができそして記憶に残る感動を与えるというサービスになっている。

事業計画を考えるとき、誰に(顧客・市場)、何を(ニーズ)、どのように(独自能力)という事業ドメイン(領域)の明確化が重要といわれるが、今回のケースではこれが明確になっているといえるだろう。

こんなことを書きながら一休のサイトを見ていたら、会員登録し思い切ってお勧めの施設に泊まってみたい気持ちになってきた。



本日のその他の記事:
・台湾TSMC、半導体設備稼働率90%超。4−6月期。(9面)
・楽天、既存事業に収益力。6月中間、営業利益最高に。(11面)
・楽天、音楽配信に参入。USENが11万曲提供。(11面)
・サイバード、インターネット広告の2社と組み携帯向け広告会社設立。(12面)
・京セラ、中国でPHS事業拡大。(13面)
・[薄型TVの覇権]2007年にも1インチ5000円時代、価格下落で淘汰加速。(13面)
・エフエム東京など東京民放5社、来年度始めるデジタルラジオ運営会社を設立へ(13面)・半導体部品のフェローテック、ロシア社を買収。(15面)
・女性向け携帯通販サイト運営のゼイヴェル、携帯で不動産情報を提供。(15面)
・オリコン、スペインで7万曲配信。(15面)
・メディアシーク、携帯関連の開発を強化。専門会社を買収。(15面)
・ネット求人広告のエン・ジャパン、高年収専門の求人サイトを設けた。(15面)
・エキサイト、ネット通販好調で9月中間経常益73%増見込む。(16面)
などがあった。
広告特集では「e−文書法」に関する記事が掲載されていた。

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2005年07月26日

アッカが遠隔監視システム、ADSLで安価・安全に。(15面)

記事(日本経済新聞(2005.7.26))には
 通信会社のアッカ・ネットワークスは7月末から、企業向けに遠隔監視ネットワークシステムの提供を始める。
ADSLの空き回線を使うことにより、専用線で接続するより低価格のサービスを提供する。

インターネットに比べデータ流出の危険性も低いという。
常時接続して複数拠点のデータを一括管理する。

まず日本駐車場開発にシステムを提供する。
ネット対応機器を回線でつなぐ機器間ネットワーク接続(M2M)と呼ばれる方式を採用した。

この仕組みは外部からの接続がない独自の通信網を活用する。
このため監視カメラで撮影した顧客情報などが流出する危険性は小さいという。

日本駐車場開発の全国の直営管理駐車場に監視カメラを設置、同社の本部と接続して遠隔監視する。
従業員の接客態度などを見ながら指示、管理できるようになるので、サービス品質の向上につなげられると期待している。

今後は製造業の工場設備や医療分野に用途を広げて、ADSLサービスにつぐ収益源に育てる。

とある。

先ず、アッカ側から考えてみると
ADSLは導入の容易さからブロードバンド化の先駆けとして急速に普及した。
一方で光ケーブルの本格的に立ち上がり始めたことで、今後はブロードバンド回線として光対応が主流になっていくものと予想される。
光ケーブルとADSL用のメタリックケーブルとは材質が異なるので、ADSL用の回線が空いてくる可能性があることになる。

こう考えると今回の遠隔監視ビジネスは、今後増えてくるであろうこの空き回線の新たな用途を見つけたことになるだろう。
しかも、インターネット網を介さないで機器間を接続することでセキュリティ面でのリスクが低減されることから、企業向けに安全で安心な通信環境を提供できることになる。

以上から、遊ぶ可能性のある設備を有効利用したセキュリティの高いネットワークを安価に提供できる旨いアイデアといえるだろう。

さらにロンドンやエジプトでのテロなどもあり、日本においても常時監視に関するニーズは今後増えるのではないだろうか。
更にアッカでは工場の設備監視や医療分野などへ用途を広げたいとのことだ。


次に日本駐車場開発側から考えてみると
監視カメラを駐車場での「車上荒し」や「事故」などの監視・記録といった用途に利用するだけでなく、従業員の接客態度などを本部で見て、サービス品質の向上につなげるということだ。

この仕組みは従業員からすればたまったものではないだろうが、駐車場も価格での差別化が難しいとすれば、「競争力の源泉」はやはり「サービス力(接客)」ということになってきたことを示しているのだろう。

もしこのような仕組みがなければ、日報や週報などの報告書で上がってくるだろうが正しく問題を捉え指導することは難しいし、問題が発生してからタイムラグも発生していることから従業員にも強く心に残らない可能性があるだろう。

その意味でも今回のような仕組みで問題が起きているその場で対処するのは効果が大きいと思われる。
しかもこのような指導が各地に出張することなく本社にいながら全国の拠点を対象に行えるのだから、コスト負担という面からも充分ペイするのではないだろうか。

これらの記事からの教訓は、「今あるものも工夫次第で新たな価値を生む」ではないだろうか。



本日のその他の記事:
・企業ブランド調査、マイクロソフト初の首位。(日経リサーチ)(3面)
・社保庁、年金過払い住基ネットで防止。死亡情報迅速に把握。(5面)
・楽天証券、4−6月期経常益20億円。(7面)
・ジャスダック、20億円超投資し売買システム能力増強。(7面)
・[薄型TVの覇権(上)]市場争奪、舞台は世界へ。新興勢力、安値で対抗。(11面)
・エルピーダ、DRAM試験工程分離。台湾社と合弁、投資抑制。(11面)
・テレビ朝日、動画コンテンツ、番組連動で配信(有料)(11面)
・テレビ通販、成長続く。独自商品で売上高25%増。(12面)
・楽天トラベル、バス予約サイト運営のスター・ツアーズ・ジャパンを買収。(12面)
・楽天トレベル、宿泊予約手数料、期間限定で下げ。(12面)
・ソフトバンク、窓口会社を設立。カード決済業務を統合。(12面)
・マイクロソフト、次世代ゲーム機巻き返し、日本向けソフト45本開発中(12面)
・ソニーコミュニケーションネットワーク、「プレステ・ポータブル」向けの動画配信サイト開設。(12面)
・コクヨ、オフィス通販大手のフォーレストを連結子会社に。(12面)
・電通とリクルート、無料誌やブログなどを対象にした広告会社を共同で設立。(12面)
・NTTとNTTレゾナント、写真を選ぶと似た画像を表示できる携帯向け検索システム開発。(13面)
・富士通、災害対応システム、自治体向け機能強化。(13面)
・デルの日本法人、宮崎に電話対応センターを新設。(13面)
・アイティマネージと網屋、企業情報システムの24時間監視サービスを開始(15面)
・スポーツバンガード、ユニクロと組み、テニスチームのウェアを販売。(15面)
・ゼンテック、アジアで無線LAN事業。(15面)
・ゴルフダイジェスト・オンライン、サイト会員に無料のブログサービス。(15、31面)
・暗号技術のシーフォーテクノロジー、情報機器販売のリマージュとセキュリティ販売で連携。(15面)
・コーポラテックとKDDI研、携帯で英語能力判定。(15面)
・ライブドア株価、「買収劇」前の水準に。(16面)
・トラベル・シーオージェーピー、温泉旅行の専門サイトを開設。(31面)
・ヤフー調査、ネット通販で購入したい品目、上位はチケット、旅行予約。(31面)
などがあった。
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2005年07月25日

携帯に動画配信。先ずアニメ、年内に映画も。(11面)

記事(日本経済新聞(2005.7.25))には
 ソニー・ピクチャーズエンタテイメント(SPEJ)は携帯電話向けの有料動画配信サービスを本格化する。

大容量データ通信が可能な第3世代端末向けのサービスで、アニメ作品の配信を開始した。

10月までにドラマやコメディーなどを追加。

年内に映画配信にも着手し、新たな顧客層の開拓につなげる。

第一弾として若者に人気の短編アニメをKDDIの公式サイト経由で配信し始めた。
1本約5分で程度で完結するシリーズ13作が対象。

見たい時に好きな作品が見られるビデオ・オン・デマンド(VOD)方式を採用した。

利用者は会員登録が必要で、毎週日曜日の深夜に1作品を自動的に配信する。
料金は月350円。
通話の少ない深夜時間帯を利用しダウンロードしておき、翌日以降通勤や通学途中などでの視聴を想定している。

(以下省略)

とある。

携帯電話で動画を見るなんてと思っていたが、ビジネスが次々立ち上がり始めたような感じがする。

その背景としては
携帯の画面が高精細で今までに比べれば少し画面サイズが大きくなったこと

第3世代化により通信速度がメガ単位のスピードになり、大容量データのダウンロードに抵抗感がなくなってきたこと

データ通信料の定額化により通信費用の負担が軽減されてきたこと

携帯用ゲームなどで携帯で動画を見ることに抵抗感がなくなってきたこと

などが考えられるのではないだろうか。

恐らく動画配信が普及すればコンテンツの質や作品数の豊富さが勝負の明暗を分けることになると考えられる。
サイト利用料は月額課金なので、あちらこちらのサイトに契約することは消費者サイドからみたら避けたいものと思われる。
だから豊富なコンテンツ、つまり自分が欲しいコンテンツが沢山あるサイトの会員にだけ登録することとなるだろう。

地上デジタル放送を携帯で視聴できるようになるなど携帯電話の利用価値は益々多様になっていくように感じる。
だから体から片時も離せないものになることだろう。

このようなネット社会を前提として携帯電話(PC活用も当然含む)を自社のビジネスにどう生かすか、真剣に考える必要がありそうだ。

参考:携帯電話の機能を列挙してみたい(他にも機能があれば是非コメントをお願いしたい)
・移動電話(音声のみ)
・移動電話(TV電話)
・電話帳
・スケジュール帳
・メモ帳(テキスト)
・音声メモ帳
・アラーム(目覚まし)付時計
・電卓
・静止画カメラ
・動画カメラ
・2次元バーコードリーダー
・電子メール端末
・webブラウザ
・ゲーム機
・電子チケット(映画、コンサートなど)
・電子切符(航空券、suicaなど)
・電子マネー
・電子鍵(マンション、コインロッカーなど)
・電子ポイントカード
・個人認証(指紋など)
・音楽プレーヤー
・ビデオプレーヤー
・GPS(位置確認)
・NAVI(ルート案内)
・地域・観光ガイド
・指紋認証
・プログラマブル・コンピュータ(iアプリ、JAVAなど)
今後
・電子クレジットカード
・個人認証(指紋に加え静脈などの生体認証)
・電子身分証明書
など


本日のその他の記事:
・日本サムスン、経団連に加盟。韓国企業で初めて。(3面)
・韓国貿易委員会が日本製ロボットに課税申請。(4面)
・インドネシア、携帯電話6割増。(4面)
・ウォルト・ディズニー、ABCラジオの売却を検討。(5面)
・シャープ、液晶パネル増産。既存設備改良で1割。(9面)
・コクヨ、通販大手を子会社化。オフィス向け、アスクルに対抗。(9面)
・KDDI、ツーカー3社を吸収。「au」ブランド統一へ。(9面)
・[回転いす]エキサイト社長、情報発信でネット上のキープレーヤーに。(9面)
・マンション大手、生体認証で入室管理。(11面)
・CCCとペイブメント、携帯向け懸賞広告。(11面)
・キネシクス、オリジナル漫画を携帯に配信。(11面)
・東大、時速300キロの剛速球をロボットハンドでキャッチ。(23面)
・[数字は語る]小学生がパソコンを使ってやること1位は「ネットゲーム」(8割)。(25面)
・JTBが京都で外人観光客向けに携帯使い無料翻訳案内。(26面)
・仙台・青葉区の本国寺、ネットで墓参りサービス。(26面)
・札幌のソフト開発会社コペルなどが個人旅行プラン作成支援サイトを立ち上げ。(26面)
・「震度5強」公表遅れ。都庁のシステム、データ処理限界超す。(39面)
などがあった。
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2005年07月24日

[ニュース入門]ファイル交換ソフトにまつわる問題(26面)

日本経済新聞(2005.7.24)日曜日版に「ファイル交換ソフト」の是非が何故裁判で争われているのかについての解説記事があったので、これを取り上げてみたい。

記事には(少し長いが要約すると)
ファイル交換ソフトとは、音楽、映像などのコンテンツをインターネット経由で手軽に入手できるソフトのこと。
同じソフトをインストールしたパソコン間で利用できる。

こうしたソフトは米国で登場した「ナップスター」から次々と開発されてきた。
たいていは無料ダウンロードが可能で、好きな樂曲や映画をタダで視聴できるとあって利用者が世界中で増えている。

しかし音楽・映画業界は著作権が侵害されると懸念している。
利用を抑えようと監視を強め、法的手段にも訴えている。

日本では昨年、広く流通していた交換ソフト「Winny」の開発者が逮捕された。
Winnyを自分のホームページで公開して不特定多数の人に提供し、違法コピーを促したとの疑いによる。

米国では今年の6月、連邦最高裁判所が1審、2審を覆し、交換ソフトを開発・無償提供した2社の法的責任を認める判決を下している。
開発者の責任を始めて追及した判決で、ファイル交換をどこまで認めるかについて議論が活発になっている。

これらソフトの影響は?
音楽業界などがファイル交換の流行に反発するのは、事業に深刻な影響を受けているからだ。
音楽CD市場は90年代後半まで伸びた後減少し始めており、その理由としてパソコンが普及し、CDのコピーが容易になり、ここに来てファイル交換ソフトの普及が加わったことによるとしている。

これからは開発責任が焦点
これまで開発者には責任がないとされてきたが、6月の判決はこれを覆したもので音楽・映画業界は歓迎している。

日本ではWinnyの開発者の裁判が続いており、この結果は交換ソフトの今後を左右しそうだ。

無罪になれば、先端的な交換ソフトの開発やネット上での公開が一層増える可能性があり、有罪なら開発・普及にブレーキがかかると予想される。

交換ソフトは最近コンピュータ・ウイルスの感染経路になったり、企業の情報が流出するなどの弊害が出始めている。
著作権保護のためにもソフトそのものを規制すべきとの意見もある。
一方で著作権を侵害しない活用方法も考えられるため規制には反対する声もある。

このように議論が続く一方で、日本での交換ソフトの利用者は約127万人まで増えており、コンテンツを手軽に入手したい人が多いことを表している。

音楽・映画業界にとっては、合法的なネット配信システムをさらに使いやすくして、こうした人たちのニーズに応えることが課題といえる。

とある。

なんとも難しい話である。
この問題が発生する理由は、音楽や映画がデジタルデータとして扱えるようになったことによるのだろう。
デジタルデータとなったことで、音楽や映像を扱うのもファイルデータを扱うのもソフトから見れば何の違いもないことになったといえる。

そのファイル交換ソフトで交換されるもの対象が音楽や映像データとなったとき、それが市販品であることで著作権など権利の問題が発生すこととなる。

この問題の解決方法は記事の終わりに書かれているように、著作権のあるデータは特殊な形でデジタル化する、あるいは交換サイトを業界で運営する、視聴するごとに簡単な操作で課金されるなど知恵を出し合い合法的な形で行えるようにすることが最適なのだろう。

ただ、消費者からみれば、音楽や映像などのコンテンツを立派なジャケットやケースを作るコスト、売れ残りなどによる在庫リスク、ショップまでのデリバリコストなどがネット経由で直接消費者に提供することで価格を今よりも十分に安価に設定することが出来れば、このようなコピーに対する考え方も変わるのではないだろうか。

最近復刻版の低価格CDがヒットし売上を伸ばしているようだが、このことから消費者が買いたいと考える価格(商品価値)と提供者が設定している価格とにもしかしたらギャップがあることを示しているのかもしれない



本日のその他の記事:
・サムスン、カーナビ用HDD参入。(7面)
・日本通信、定額で携帯データ通信。法人向け、第3世代網活用。(7面)
・[家庭六法]ネットの法律問題、被害者になったらどうする。(12面)
・[くらしナビ]商品先物、トラブルをインターネットで確認。(15面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 20:24| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月23日

原料のアレルギー物質情報ネットで入手、一元管理。(10面)

記事(日本経済新聞(2005.7.23))には
 キューピーは自社製品に使う原料に含まれるアレルギー物質の種類などの情報について、供給元から納入時にインターネットを通じ入手し一元管理するするシステムを導入した。

開発費は約3億円。

供給元ごとに異なる用紙に記入した情報を個別に処理してきた事務の煩雑さを減らす。

こうした処理は同社が始めてで、人為的なミスも含め製品への混入を防ぎ、消費者への信頼を得る狙いがある。

(以下省略)

とある。

 参考:キューピー http://www.kewpie.co.jp/

企業の事業スタイルが「とにかく儲ければよい」という形から、「消費者に支持される」あるいは「社会のルールにのっとり事業を行う」、そして「自社の繁栄が社会にも恩恵をもたらす」、といったスタイルが求められるようになってきたように感じる。

環境経営、社会的責任(CSR)などもこの流れのような感じがする。
景気に左右されず着実に成長し続けている企業は、顧客は勿論のこと従業員を含む利害関係者を大切にしているように感じる。

その意味で、今回の記事は、食品メーカーとして食品衛生法で指定された「アレルギー物質の表示義務」に挑戦したシステムということで評価できると思われる。

今までは、最終製品を提供する食品加工メーカーがこの表示義務に対して、食材のアレルギー物質を捕捉することは難しかったが、今回の対応でキューピー製品を使うメーカーはその補足が可能になるとのことだ。

当然、キューピーの提供する消費者向け製品にもこれら情報は提供されると考えられるので、消費者への訴求度は大きくなる。

また、今回のシステムで原料の約200社の仕入れ元から直接アレルギーに関する情報をネットを通じ入手し社内のデータとしてそのまま利用するとのことなので、今までに比べ
 ・原料配合情報を含んだ伝票からの転記入力が不要になる
 ・入力ミスが防止できる
 ・業務がスピードアップする
 ・問題の未然防止や図らずも問題が発生したときに影響範囲を最小に出来る

といったメリットが期待できるだろう。

今回の仕組みはネットを「消費者に安心を提供(企業の競争力や差別化)」のツールとして活用した良い事例といえるだろう。

「ネット社会の水先案内人」としてはこのような仕組みが多くの企業でも実現され、安心で豊かな社会が訪れることを期待したい。



本日のその他の記事:
・世界企業ブランド価値番付、急降下のソニー、サムスンが逆転。(3面)
・ネット証券明暗。松井、経常14%減。カブコム、単独41%増。(4面)
・中国株の売買が活発。切り上げが好材料。証券各社事業拡大狙う。(4面)
・ニート対策、NPOと企業が連携。(5面)
・東芝、半導体ライン新設。岩手の子会社、100億円投資。(11面)
・日立、IT保守の2会社を合併。業界最大手に並ぶ。(11面)
・[新興企業成長力を探る]第一興商、データ配信で反転狙う。(12面)
・角川書店系のウォーカープラス、ネットで結婚式場を無料紹介。(27面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 09:28| 静岡 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月22日

アマゾン、QRコードで即購入。(29面)

今日の話題はなんと言っても昨日突然発表された中国の元切り上げでしょうね。
アメリカの強い意向に応えたといわれているようですが、切り上げたといっても僅か2%ですから、今後の動きこそ注目ということでしょう。

さて本日取り上げた記事(日本経済新聞(2005.7.22))には
 書籍通販最大手のアマゾンジャパンは、雑誌などの書籍やDVDの紹介コーナーに印刷したQRコード(二次元コード)カメラ付き携帯電話で読み取ると、アマゾンの携帯向け通販サイトに接続して目当ての商品を即座に購入できるサービスを始めた。

紹介された商品を衝動買いしたくなる読者心理を突いたもの。
年内に50媒体程度にサービスを広げる。

新サービスの名称は、「Amazonモバイルアソシエイト・プログラム」で、現在は日経BP社の「日経エンタテイメント!」などでサービスを利用できる。

このサービスはアマゾンが運営するアフリエイト広告で、QRコードを雑誌に印刷した出版社は消費者をサイトに誘導するとアマゾンから手数料を得られる。

とある。

旨い仕組みを考えたものだと感心させられた。

まず顧客側に立って考えると
雑誌などで紹介された本やDVDの紹介記事に興味を持った場合、題名をメモしたり、その雑誌を持ちながら商品を確認し購入することになる。
一般には情報を入手した時と、購買行動を起こす時との間にタイムラグが発生すると思われる。
このタイムラグが曲者で、恐らく興味を持ったにもかかわらず大半の人が実際の購買行動を起こさない結果になっているのではないだろうか。
今回の仕組みでは雑誌を読んで興味を持ったらその瞬間に購買行動が起こせるということで、問題のタイムラグをゼロにしているといえる。
当然、興味を持った人の購買率は高くなることだろう。

次に、記事を掲載する雑誌社では
紹介記事を通じて消費者が購買行動を起こすと何がしかの手数料が得られるということなので、今まで明らかに広告記事でない限り得られなかった報酬が、新たに手数料という形で得ることが出来る
新たなメリットを提供しているといえる。

今後は紹介記事を書くライターにも記事の反響度が正確に評価されるということで、ライターの選別が始まるといった、厳しさも生まれるだろう。

肝心のこの仕組みを仕掛けたアマゾンからみると、
前述したように顧客の利便性を高めつつ自社での購買につなげていること。
雑誌社に手数料を提供することで、逆に紹介記事の質を高めさせることになる。
結果その商品に対し興味を持つ人が増えて販売数量のアップにつながる。
アマゾンでの販売量が増えれば仕入れにも有利に働くこととなるだろう。

と私見を述べたが、今回の仕組みは関係者全てがハッピーになる「Win-Win」が成立しているようなので、成功の予感がする。

 参考:アマゾンモバイル
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/browse/-/3519491/ref=cs_nav_sn_16/249-1970973-0236342

本日のその他の記事:
・ネット銀、海外初進出。イーバンク銀、アジア・北米に。(4面)
・ジャパネット銀、振込みの安全対策強化。(4面)
・SCE、ゲーム機「PS3」用ソフト開発環境整備。英社など買収。(11面)
・ガンホー、ジー・モードに出資。共同でゲームサイト。(11面)
・パワードコム、ビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス9月より開始。(11面)
・パイオニア、プラズマTV攻勢へ。高画質の新型パネルが特徴。(13面)
・地上デジタルネット配信に放送業界期待と不安。(13面)
 民放−投資負担軽減の思惑、
 CATV−収益基盤崩壊を懸念
 http://netsyakai.seesaa.net/article/5260139.html
・地上デジタルネット配信、「あくまで補完」民放連会長強調。(13面)
・松下、新たにデジカメ3機種。今年度出荷400万台めざす。(15面)
・SAP日本法人藤井社長が退社。米系医療会社社長に。(15面)
・松下電工、照明で無線通信。高速で点滅、デジタル化。(17面)
・NEC、クレジットカードの安全対策技術。暗号データを解読せずに照会。(17面)
・資生堂、画像多い文書を効率管理するシステムを開発。(17面)
・BGMは「iPod」で。(29面)
・ピーシーデポコーポレーション、最軽量(18g)級の音楽再生機。(29面)
などがあった。
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2005年07月21日

ネットで「地上デジタル」。総務省、光回線配信容認へ。(1,5面)

記事(日本経済新聞(2005.7.21))には
 総務省は2006年をメドにテレビの地上デジタル放送をNTTの光通信を使い、インターネット経由で各家庭に配信できるようにする方針を固めた。
アナログ放送修了が11年7月に迫る中、放送波が届きにくい地域や設備対応が間に合わない地域でもデジタル放送を受信できる体制を整える狙い。
放送と通信の垣根が崩れる契機になる可能性がある。

年内に光ファイバー網で実証実験を都内で開始。
06年までに全国各地で標準画像での放送配信を始め、08年にはハイビジョン画像の配信を実現させる。

利用者は光通信を使える環境があれば、デジタル対応テレビや専用受信機に接続するか、パソコンに専用ソフトを組み込むことで視聴できる。

地上デジタル放送の全国網を整備するためには中継局などの設備投資が必要で、日本全体で総額1兆3千億円かかるとされる。
すでに民放キー局が半分以上、NHKも3割程度投資済みだが、これから本番を向かえる地方局では多額の投資が経営を圧迫しかねずデジタル対応は遅れ気味となっている。
(中略)

放送局側には反発もある。
光通信を使えば山村部向けの中継塔を建設せずに済むなど投資を圧縮できるメリットがある一方、ネット経由で番組を流せば、技術上は都市部の放送を地方でも視聴できるなど、現在の地域別放送免許の枠組みが壊れる懸念もある。

(以下省略)
とある。


現行の放送の仕組みなどから考えるとこの記事はもっともという感じがしなくはないが、データ通信の側から見るとこれまでの技術進化と利用のされかたから考えるとなんとなく不自然な気がしてならない。

そもそもデジタル化は通信と放送の仕組みを根本的に変える要素を持っているのに、設備も含め現状の枠の延長で考えようとしているところに無理があるように感じてならない。

あまり具体的に書きすぎると過激になりそうな気がするので控えるが「デジタル化」は津波のように急激に世界を変える要素を持っているということなのだろう。

かつては、電話、FAX、電信、テレビ、ラジオ、写真、レコード(音楽)、印刷物・書籍など、これらは異なったメデイアでありそれぞれ異なる装置や仕組みでやり取りをしていた。

しかし、デジタル化はいま例に挙げたメディアを一つの通信手段と仕組みで扱えるようにしたといえるだろう。
おまけに技術革新とコスト競争のお陰でこれらの仕組みを信じられないほどの安い価格で利用できるようにした。
さらに、このデジタル放送に完全に切り替わる11年には、昨日経産省が公開した情報家電関連の技術ロードマップによると一般家庭や屋外にもギガビットの超高速ネットが普及し映画1本分が30秒程度で入手できるとある。

コンテンツの質を問わなければ、個人でも手軽に映像データを広く配信できる時代がくるのではないだろうか。
blogなどでも写真から映像にシフトしだしていることを見れば明らかだろう。
もう少ししたら野球やサッカーの試合だって個人が試合を観戦しながらネットで配信することぐらいは朝飯前となるだろう。

自分たちの都合でばかりで考えているとあっという間に世の中は別の次元に移行しているということになるだろう。

駄目だ、出来ないではなく、今まで培った強みを生かしつつ新しい技術をどう生かすとみんなが幸せになるかといった視点で議論をして欲しいものだ

参考:7月12日 日テレ、番組配信。(1,3面)
   http://netsyakai.seesaa.net/article/5034019.html 
   経済産業省:「情報家電ネットワーク化に関する検討会」中間取りまとめ
   http://www.meti.go.jp/press/20050720002/20050720002.html


本日のその他の記事:
・成長ネット広告、第3の媒体に。市場規模'09年には3倍に。(3面)
・[きょうのことば]地上デジタル放送。(3面)
・ATMにスロット/宝くじ投信。地銀、個人向け拡充。(4面)
・情報通信審、固定電話全国網維持のための基金の発動条件緩和。(5面)
・都市の情報化進展度、西宮市がトップ。「日経パソコン」調べ(5面)
・LG電子、ブラジルで携帯生産。年600万台、中南米を強化。(7面)
・ヤフー、4-6月期の純利益24%増。ネット広告好調続く。(9面)
・TBSとCCCが番組DVD化の共同出資会社設立へ。(9面)
・国際電気通信基礎技術研究所、うるさいところでも音声はっきりの携帯端末開発。(11面)
・ICタグ使い親に登下校通知。日立、中国などにシステム。保護者から利用料。(13面)
・宿泊施設の5割超、契約更新見送り。楽天トラベルの手数料上げ。(13面)
・NTTなどの暗号技術、インターネットの次世代規格に。(13面)
・ボーダフォン、家族割引で誤請求。(13面)
・パソコンサイトも携帯で。閲覧ソフト掲載機増加。(35面)
・コーヒー販売のイン・ザ・カップ、飲み比べサイト開設。(35面)
などがあった。
また静岡県版には
・シーポイントなどがブログの写真や画像もトラックバックできるシステムを開発。
 http://tb.ti-da.net/ 
 http://www.c-point.co.jp/index.html シーポイント
・プロジェクトA、パピレスと連携し電子書籍の販売サイトを開始。
 http://www.moug.net/shop/ebook.htm
などがあった。
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2005年07月20日

電子旅券、世界共通に。相互認証技術開発、日本が推進機関。(1面)

記事(日本経済新聞(2005.7.20))には
日本政府は各国が導入を進めている生体認証などを使った電子旅券(パスポート)について、世界中のどの空港でも利用できる仕組みづくりを先導する。
日本が推進機関を設立し、各国で異なる仕様の旅券の相互読み取りが出来る技術を確立する。

偽造しにくい電子旅券の普及を促し、テロ防止に役立てるのが狙い。
日本は2007年度末をめどに開発を終える構えだ。

電子旅券は2001年の9.11同時多発テロ以降、アメリカが導入を急いでおり、日本は今年度中に新規発行する旅券を切り替える。ただ仕様は各国ごとにバラバラで、開発が遅れる例も多い。


テロ対策として本人確認に指紋やコンピュータで顔写真を厳しくチェックする生体認証を使ったりと入国チェックを厳しくする流れが強まっており、相互利用技術の早期確立が急務になっている。

世界の旅券の標準化推進の専門組織「国際民間航空機関(ICAO)」は電子旅券の相互利用促進で合意。同機関は日本の外務省と経産省がつくる「互換性検証センター」が相互利用の旗振り役になることを認めた。
日本が先導役に選ばれたのは「IC技術など他国に比べて進んでいるため」という。

とあった。

世界的に交通網の発達や経済のグローバル化・ボーダレス化などにより、人々の移動・交流が国を超えて活発になってきている反面、一方でテロや犯罪も国際的な組織となってきている。
そのためこの電子旅券は人々の入出国の手続きの効率化や負担を軽くするというよりも、国際的な犯罪やテロへの抑止あるいは防止を主な狙いとしているようだ。
ちょっぴり複雑な気持ちを抱かずにはいられない心境である。

それにしても日本の電子関連技術が世界一であることを証明している記事といえるのではないだろうか。

具体的には、
電子旅券にのICチップに登録する情報は同じとのことだが、国によって機器の精度により相互に読めない可能性があるそうだ。
そこで、各国の電子旅券を複数の読み取り機を使って調査し、読み取れない旅券について原因を特定し、その上で改良方法を指導する。
とのことだ。

この相互読み取りが旨くいかなければ、結局「目視での本人確認」となりシステムの意味がなくなる恐れがあるとのことだ。
その意味で、日本の技術に対する期待は大きい。
世界の平和に貢献できるという意味で、是非成功させて欲しいものだ。

そして、犯罪やテロの防止というよりも、世界中の人々が隣町に行く感覚で簡単に行き来できるシステム基盤となることを願いたいものだ。


本日のその他の記事:
・コンビニATM2万台突破。銀行店舗は減少。(1面)
・夏商戦ヤマ場の3連休、液晶TV値ごろで人気。(3面)
・八千代銀、IT企業に無担保融資。(7面)
・カード被害補償法案、衆院委で審議入り。(7面)
・長野県信用組合の上田支店に「手のひら静脈認証」の貸金庫導入。(7面)
・りそなホールディング、スパイウェア対策導入へ。(7面)
・米HP、人員1割(1万4500人)削減。コスト削減年19億ドル。(9面)
・[メディア奔流]番組ネット配信、民放動く。「放送と通信」融合へ。(11面)
・パソコン出荷回復急ピッチ。4−6月の世界台数。予想上回る増加率。(11面)
・ゲーム業界団体、「有害」ソフト自主規制へ。(11面)
・フリーター、食費は倹約。格安店やネットで買い物。(12面)
・佐川急便が金融子会社を設立。配送料など決済サービス(eコレクトなど)(12面)
・NTTデータ、仏系コンサル買収。民間企業向け事業強化に。(13面)
・TDK、買収戦略加速。デンセイ・ラムダを傘下に。電子部品事業を拡充へ。(1面、13面)
・日立製作所、鏡面ディスプレー開発。(13面)
・松下系が「共演」。電器と電工が第1弾。(13面)
・インテリジェンス、アルバイト動向提供。求職や応募状況など。(15面)
・ピーシーフェーズ、携帯各社の規格の画像、自由に変換。(15面)
・不動産競売のIDU、イートレード証券と提携。(15面)
・インターネット広告のダブルクリック、メール配信管理、初心者も簡単に。(15面)
・定点観測毎日可能に。イメージワン、作物状況など衛星で。(15面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 22:26| 静岡 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月19日

本社100品目調査、デジタル分野シェア接近。(1,11面)

記事(日本経済新聞(2005.7.19))には
デジタル機器・サービスのシェア争いが激化している。
日本経済新聞社が国内100品目を対象に18日まとめた2004年の「主要商品・サービスシェア調査」では、デジタル分野19品目中、プラズマテレビとインクジェットプリンターの2品目で首位が交代。
上位の差が縮小した品目も目立つ。
技術革新と価格競争に加え、成長市場をめがけた相次ぐ新規参入もパイの奪い合いを過熱させている。

とあった。

さらに11面には
デジタル機器・関連部品では、国内での競争に加え韓国や台湾メーカーが躍進し、日本勢のシェアがじりじりと後退する品目も目立った。
とあり。

この理由の解説として
グローバル競争の中で世界の先頭集団に入れない事業は利益源として期待できない厳しさを知った。
得意分野への経営資源の集中・スピードの向上といった学習効果を、急拡大してきたデジタル関連市場でどれだけ発揮できたかがポイント。
しかし今回の調査から見てとれるのは学習の成果を生かせず、国際競争力で劣勢に回り始めた企業が少ない点だ。
(中略)
デジタル事業は技術革新が生命線と言われてきたが、経営そのものの競争になってきた。
経営者の判断力、実行力がはっきり表に出る。
競争力の質が明らかに変わってきた様子を今年のシェア調査は映し出している。

と書かれていた。

なぜデジタル機器がこのようなことになるのだろうか。

私はデジタル機器の宿命がその背景にあるような気がする。
パソコンなどもそうだが、デジタル機器を構成する部品が個々に高度化したため専門のメーカーが台頭し力を持ち出してきている。
例としては、CPUメーカーのインテルが一番分かり易いだろう。
あのアップルも最近ついにインテルのCPUの採用を決めたように、パソコンのCPUにはインテル製が採用され圧倒的なシェアを持っている。
これを逆にみると、どれほどに優れた自社独自のCPUを開発できたとしても、製品としたときのコストを考えるとビジネスにならない。
結果、どのパソコンメーカーもインテルを採用することがベストチョイスとなる。

CPUを取り巻くインターフェースが規定されることからこれと同様なことが、メモリー、磁気ディスク(HDD)、グラフィック、音源、USBなどの各部品にも起きている。
つまり、極端な言い方をすればパソコンの基本部分は、専業の部品メーカーから調達しないと製品が作れない状況にあり、独自性を発揮できる部分はごく狭い範囲にとどまり、サポートなどのサービスで差をつけざるを得なくなっているというのが現状である。

デジタル機器に関するもう一つの大きな制約は、規格の問題である。
通信の方法、デジタルデータの記録方式などデジタル機器には実に多くの規格が存在している。
これは消費者サイドから見れば、データの互換性、接続性の保証など大きなメリットがあるが、メーカー側から見れば自社で革新的な技術を開発したとしても製品として市場に提供するには、互換性や接続性を保証しなければならないということになる。
これは矛盾する課題である。
より革新的であればあるほど現状技術の延長ではないので互換性や接続性の確保は難しくなる。
また互換性や接続性を保証すれば、革新性が犠牲にされることになる。
継続性と革新性を融合することを常に求められることとなり、開発コストを上昇させる要因にもなっていることだろう。

このような業界の収益構造を表す言葉として「スマイルカーブ」がある。
製品の提供プロセスを、素材から製造、販売、保守に分けたときその収益性をグラフにすると川上と川下が収益性が高く中間の製造・販売が収益性が低くなり、人が笑ったときの口元のようになることから「スマイルカーブ」といわれている。
この言葉は、製造メーカーの厳しさを表しているといえる。

自社の強み外部環境の変化などから事業領域を見直し、その領域に経営資源を集中させ、社員に方向性を明確に示し現場での判断基準づくりとスキル向上が求められているのだろう。

だからこそ、記事にあるように「経営力」が問われているといえるのではないだろうか。

参考:スマイルカーブ http://www.study-mirai.org/works/ojo0403.htm


本日のその他の記事:
・電子部品各社、「車載用」相次ぎ増産。(7面)
・携帯・PHS、通話定額制で顧客囲い込め。(7面)
・携帯で小額決済、JCB本格開始。(9面)
・NEC、サーバー購入者に24時間常時監視サービスを無償で提供。(9面)
・ライオン、容器デザイン効率化。新CADシステムでコスト半減。(9面)
・戸田建設など工場受注を強化。専門部署設置やCAD活用。(9面)
・[ニュースがわかる]カード犯罪高まるリスク。(14面)
・[ニュースがわかる]個人情報手を焼く現場。(15面)
などがあった。
また注目する記事として7面に
東亜キャピタル(社長は経産省OB)は中国・蘇州に中小企業の中国進出を支援する「日本工業村」を開く。
があった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 21:38| 静岡 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月18日

電子納税など利用低調、利用阻む3つの壁(3面)

記事には
2004年6月から鳴り物入りで全国で始まったインターネットで税金を申告する「電子申告・納税」の利用が低調だ。
開始後1年間で1万6千件にとどまり、「06年度に百30万件」という国税庁の目標は達成困難な情勢。
手続きが煩雑、税還付を受けられないなどの問題もあり、整備のために投入した予算に比べ効果が小さすぎるとの指摘も出ている。
とある。


この利用を阻む3つの壁として、記事では

1.手続きが煩雑
 先ず準備作業として、電子証明書付き住基カードの入手、カード読み取り機の購入、税務署に電子申告・納税の開始届けを提出が必要になり。
 これだけの準備をしても年に1回の利用ということもあり、この準備の段階で取りやめる人が多いとの話もある。

2.還付に使えず
 税金の還付のためには領収書などの確証書類が必要になるが、これらの書類は電子化されていないため、ネットで処理できず郵送となる。
ネットを利用する意味がなく従来の方法と変わらないとの指摘が多いようだ。

3.金融機関が電子納税に対応し切れていない
 ATMで納税できるのはみずほ、りそな、千葉、京葉など6行に限られている。
 ネットバンクなら可能だが別途サービス料金が発生する。

と問題点が指摘されている。

e−Japn戦略の目玉の一つがこれではなんとも情けない。
利用者不在のやっつけ仕事といわれても仕方ないだろう。

物事にはやはり段階があるのだと思う。
一度に申告と納税から始めているが、こんな申請ぐらいでいちいち税務署に足を運ぶのかとか、住宅控除、高額医療の確証の番号入力で代行できるなどといった運用面の工夫を行うことで多くのサラリーマンの申告が楽になるといった考えも必要だろう。

システムの整備などに04年、05年で合計180億円もの国費を投入しているとのことである。

誤解しないで欲しいが、私は電子申告・納税の仕組みを否定している訳ではない。
税務署で待って手続きをしたら書類が不足などでまた出直しとなると時間が無駄だし正直疲れる。
その意味で税務手続きなどは自宅で行えたほうが便利である。
それだけに利用者サイドに立った利用しやすい工夫の実施
使うための無料講習会などといった教育機会の提供
住基カードとリーダのセットで提供もしくは貸与
などトータルな仕組みづくりが必要といえるのだろう

多くの人が利用すれば、e−Japanの目的でもあるITを使いこなす国民がいるIT国家に近づくのではないだろうか。



本日のその他の記事:
・電子公開の有価証券報告書、データ加工容易に。(3面)
・カード被害銀行補償、詐欺・恐喝対象外に。(3面)
・中央青山監査法人がCSR診断に新手法。専用ソフトも販売。(9面)
・オンラインゲームの開発、エキサイト、韓国で参加。(11面)
・エス・ウェイブ、携帯電話の画像保管。(11面)
・大日本印刷、登下校管理システム。ICタグ活用保護者にメール。(11面)
・デジタル・ハリウッドなど、高精度CG、分散処理で制作。研究プロジェクト発足。(11面)
・ショウタイム、美空ひばりさん出演映画を配信。(11面)
・岩波書店、ネットの安全な使い方の解説書。(11面)
・[新進気鋭]ジェイ・エー・エー、中古車オークションネット活用入札機会広げる。(11面)
・[人脈追跡]日本のIT支える外国人。(17面)
などがあった。

その他トピックスとして
1面に「戦後60年」特集で戦後60年の日本の針路などの有識者への100人アンケートを実施したそうで、経済関連では「バブル崩壊」がもっとも多かったそうだ。
これは今にして思うと、景気の転換点だけではなく社会構造や消費行動などいろいろな変化・変革が発生したという意味も含んでいるのだろう。
9面「経営の視点」にはこのような環境下で24期連続最高益を続ける花王が取り上げられていた。変化への対応が自然と出来る企業文化がポイントのようだ。
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2005年07月17日

電気やガス、料金収納代行。コンビニ3社で4兆円突破。(1面)

本日は一見ネット社会とは直接関係なさそうなこの記事を取り上げてみたい。

記事には
コビニエンスストアの料金収納代行が拡大している。
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの大手3社の料金収納代行は2006年2月期中に件数で4億6千万件、金額で4兆円の大台を突破する。
最大手のセブンイレブン1社でメガバンク1行の窓口扱い件数の10倍。
新たに税金の支払いも取り扱うなど社会インフラの1つに育ってきた。
(中略)
セブンイレブンだけで約330社の収納を代行し、東京電力、東京ガス、NTT東西の収納では約1割のシェアを占める。
ここ数年は件数・金額とも毎年20%前後で伸びており、同社の今期の予想取扱額は2兆円を突破、取り扱い件数は2億3千万と最大でも2千万−3千万のメガバンクの窓口取り扱い件数を大きく引き離す。
(中略)
かつては夜間や休日など金融機関窓口が開いていない時間の利用が多かったが、現在は平日昼間の利用が約8割。
・・・・・・
となっている。

この記事を読んでいくつかの疑問を感じた。
何故、メガバンクよりも取り扱い件数が増えたのか
何故、当初休日や夜間の利用が現在では8割が平日昼間の利用になったのか

である。

この「2つの何故」に対し私なりの独断的な考えを示してみたい。

理由の一つ目は、なんといってもコンビニは手続きが早い、待たずにできる、買い物のついでにできる、ということではないだろうか。
つまり利用者にとって便利(文字通りコンビニエンス)であるということだろう。
銀行や郵便局の窓口で振込支払いをしようとすると、地方でも窓口で順番カードを引いたりして受付でまず待たされる、やっと順番がきてからも伝票と現金を渡してから領収書を貰うのにまた少し待たされるということが比較的多い。
かたやコンビニでは、実に手際が良い、ましてや順番待ちなどほとんどないし、待ち時間があっても少しなので余り気にならない。

少し厳しい言い方をすると、顧客が順番待ちをしていたら応援者を増やす、手順を見直すなどといった方法の改善はあまり考えず、「待つことを前提とした仕組み」(整理券発行機と整理券番号による呼び出し)を考える銀行などとお客を待たせるのは罪悪と考え「待たせない工夫」をするコンビニとのサービスに対する考え方の差の結果といえるのではないだろうか

メガバンクの10倍の取扱量をもたらした原因の半分以上が、もしかしたらこの差によるものではないだろうか。

もう一つの理由に、「ネット取引」の増加が影響しているのではないだろうか。
私も以前はネット取引にクレジット決済をよく利用していたが、昨今の情報漏洩事件や不正利用などのニュースなどからコンビニ決済が比較的安全な決済方法となってきたからではないだろうか。
おまけにコンビニ決済ができる業者であれば、多少は安心という気持ちも個人的には感じている。

以上から、ネットによる通信販売が増加しそのための決済手段として安全で手数料負担の少ないコンビニ決済が増加となっているのではないだろうか。
銀行振り込みも同様だが銀行振り込みが選択されない理由は前述の理由が影響しているのではないだろうか。

さらに当然ながら、
コンビニは自宅から歩いていける距離にあること。銀行に行くよりコンビニに行くほうが近い。
ライフスタイルの変化などからコンビニに行く頻度が高まり、ほぼ毎日コンビニで何かを購入するようになった。
そしてコンビニ戦争での優劣がつき始めたことなどから大手3社に取り扱いが集中する傾向にある。

などの理由も考えられる。

改めて顧客視点で物事の仕組みを考えることの重要性を認識させられたように感じる。

本日のその他の記事:
・保険料未納防止へ連携。カード利用検討。(1面)
・店舗に無線LAN。投資情報を独自に。大和証券、NTTコムと組む。(1面)
・米シスコが役員に定年制。(4面)
・国連、ネット管理、米主導に異議。(4面)
・日本ユニシス、信託業務参入を支援。低コストで業者を取り込み。(5面)
・日本ビクター、デジタル家電の研究拠点、工場敷地内に完成。(5面)
・米アップル、車の中も「iPOD」。(5面)
・[家庭6法:ネットの法律問題B]掲示板でも名誉毀損に。(10面)
・[マネー悠覧]バンコク、運河に息づく船上ATM。(12面)
・[くらしナビ]家族間の通話代安く。(13面)
などがあった。7月21日追記
posted by ネット社会の水先案内人 at 23:24| 静岡 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月16日

個人情報漏洩、企業の被害総合補償。(11面)

記事によると、
日立製作所と損保保険ジャパンは共同で、個人情報の外部流出事故により賠償金を支払う事態などに備えた企業向け保険商品を開発した。
19日に発売する。
保険料を企業の情報安全保護体制の整備度合いに応じ、最大で60%まで割り引く。
事故発生時には最大5億5百万円を保険金として支給する。

保険の設計は損保ジャパンが、保険加入時に聞き取りで安全保護体制を調査するための申告書は日立が担当した。
販売は日立保険サービスが担当する。
日立の情報保護対策製品やサービスを利用している企業に主に販売する。


とある。


この記事は、それぞれの会社が自社の商品を組み合わせることで顧客の個人情報流出事故への補償を提供している点が、顧客、損保ジャパン、日立、日立保険サービスの4社にそれぞれメリットをもたらしている点で面白い。

中小企業の活性化施策として「新連携」が注目されているが、この記事のように参加する企業個々の強みを組み合わせることで顧客にもメリットのあるサービス・商品の提供するという観点から良い事例といえるのではないだろうか。

もう一つの見方として、顧客企業にとっての「リスクマネジメント」という点から見ると今回のサービスは、問題が発生した場合の補償負担を軽くするという意味で「緩和」、「移転」に相当すると思われる。

しかし、金銭的負担に対してこの保険は意味を持つかもしれないが現実問題として、もし個人情報漏洩事件が発生すれば、その企業の「企業イメージ」は失墜するものと思われるので、この信用低下についての補償はされないことになるだろう。

従って、本質論からいうと「個人情報漏洩などが発生しないよう社員のモラルアップや保護対策に取り組むこと」(リスク「回避」)こそが一番大切ということになるのだろう。


本日のその他の記事:
・広がる個人情報詐欺、巨額被害の米、打開策見えず。(4面)
・盗難・偽造カード対策、団体保険を導入。地銀協、年内成立めざす。(4面)
・カブドットコム証券とMeネット証券、合併で基本合意。(4面)
・総務・経産省検討会、情報家電の相互接続促す。(5面)
・東京民放ラジオ、5社共同でデジタルラジオ放送運営会社設立へ。(9面)
・ライブドア、携帯2ギガヘルツ帯参入方針。(9面)
・ネット総研がIXI子会社化。(11面)
・沖電気、通信システム新会社。データ・音声・映像を同じケーブルで。(11面)
・フラッシュメモリー、サムスン攻勢。(11面)
・富士電機、ハードディスク増産。2008年までに450億円を追加投資。(11面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 22:42| 静岡 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月15日

現場からアイデアを。情報保護の社内浸透は難しい。(9面)

9面の「回転いす」というコーナーにNECフィールディングの富田社長の記事があった。
非常に示唆にとんだ内容が短い記事に含まれているので今日はこれを取り上げる。

記事には(全文を引用)
「情報保護の大切さを社内に浸透させるのは難しい。」
パソコンや重要書類を営業者に置き忘れて車上荒らしに遭う事件や事故は頻発する一方。情報システムの保守・管理など「顧客のデータを預かる仕事だけに、他人事ではない。」盗難防止策の一環で昨年、営業車すべてに鍵付の「セキュリティボックス」を設置した。だがトップダウンの情報保護だけに、もどかしさも残る。
「情報保護が重要だと頭で理解しているだけではダメ。もっと現場からアイデアを出して欲しい。」
実務に精通した”決定打”を探っている。
とある。

さすが一昨年日本経営品質賞を受賞した企業の「気づき」を端的に表現したすばらしい内容といえる。
(参考 日本経営品質協議会 http://www.jqac.com/ )
詳しくは分らないが、多額のコストを掛けて、営業車すべてに「セキュリティボックス」を付けた。しかし、車上荒らしなどの事件に遭う件数は皆無にならない、むしろ増加しているといううことだろう。
つまりいくらコストを掛けて「セキュリティボックス」という仕掛けを導入しても、それを利用し情報を保護するのは人ということになる。
あくまでも推測だが、トラブルなどで顧客に駆けつけたときに、いちいち「セキュリティボックス」に入れる資料を別けて収納し鍵を掛けるというのは、単純だが負担のかかる作業なのだろう。
つまりこの作業は、本来の作業ではなくもしかしたらおきるかもしれない情報リスクに対する作業ということになる。
渋滞に遭遇しお客様への到着が遅れれば、直ぐに現場に駆けつけたいというのは当然だろう。
書類をボックスに入れ鍵を掛けるという作業そのものも省きたくなるだろう。

冷静になれば情報保護のために何をすべきかということは誰でも知っている。
しかし現実にはトップやスタッフが考えた仕組みを現場に押し付けても旨く機能しないということを示している
だからこそ、”現場の人間が主体的に「これなら業務の中で抵抗なく行える」という方法を自らの手で考え出し自ら実行し問題があれば改善をし続けて欲しい”ということを、「実務に精通した”決定打”」という言葉で富田社長はおしゃっているのだろう。
(「実務に精通」とは現場で鍛えられた究極のプロセスと解釈したい、その中でも決定打が欲しいとおしゃっているのだから凄いと感じた。)

何事もそうだが、こうすれば良いああすれば良いと口で言うのは簡単だ。
しかしそれを実業務の中で実行するとなると難しい。
特に万が一に備えた対策の場合はなおさら、今回ぐらいは大丈夫だろうと手抜きしたくなるのが人間だろう。

トヨタ流でいくと5Sの最上級−自らルールの意味を理解し自然に行動するという「(自律化した)躾」−の域を目指そうという話ともいえる。

個人情報保護対策としてプライバシーマークやISMSの取得に注力した企業は、この記事の意味を理解し、多くのコストを掛けて取得した認証に「現場の魂」を入れて続けて欲しいものだ


本日のその他の記事:
・携帯周波数2ギガヘルツ帯獲得、ライブドアが名乗り。(1面)
・シャープ、液晶分割せず2つの映像。(1面)
・エイベックス、アップルに楽曲提供。配信サービス、国内勢初。(9面)
・USEN、横浜ベイスターズ主催試合、ネット無料放送を中止。(9面)
・HDDビデオカメラ、DVD22枚分を録画。ビクター、長時間の新製品。(11面)
・ダイキン工業、ネット使い熟練工育成。効率よくノウハウ伝授。(11面)
・ライブドア、低コストで全国展開。データ通信、京セラ技術採用。(11面)
・YOZEN、ボーダフォンへ乗り換え勧める。(11面)
・電話システムに不具合。NTT東西地域会社。(11面)
・光ディスク、リコー、100ギガバイト量産技術。容量次世代DVDの倍。(15面)
・動画メール、新幹線でも途切れず。NECが無線通信技術。(15面)
・FDK、応答速度1000倍の光変調器を開発。(15面)
・[未来技術を読む、2030年の世界]情報入手、制約なく自由に。(15面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 21:39| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月14日

通販業者に苦情メール、開くと「スパイウェア」感染。(43面)

記事には
インターネットバンキングの利用者の預金が不正に引き出された事件で、犯人はネット通信販売会社などに、顧客を装って「スパイウェア」を組み込んだ苦情メールを送り、個人情報を盗み出していたことが14日までに、関係者の話で分かった。
これまでに判明した被害は計3行で9件、約940万円で、苦情メール受信後、預金を引き出されたケースが大半とみられる。

とある。

不正の手口は、
通販業者に、「スパイウェア」を仕組んだ苦情メールを送りつけ、受け取ったほうがこのクレームに対応するためメールに添付された苦情の状況映像を見ようとすると、実は映像でなく、不正にそのパソコンに記録されているIDやパスワードなどの個人情報を盗み出し、その結果ネット銀行の預金を不正に引き出され被害にあった。
となっている。

それにしても、この記事では販売業者の弱みに付け込んだ手法であり、強く憤りを感ぜずにはいられない。
このような被害から身を守るには、普段からこのようなリスクを想定し注意している必要がありそうだ。


「スパイウェア」とは
  たのアプリケーションソフトとセットで配布され、インストールをすると、そのパソコンが記憶しているユーザIDやパスワードなどを盗み出し、このソフト作成の犯人にネットを通じて届けるような機能を持ったソフトウェア。

参照:IT用語辞典:
http://e-words.jp/w/E382B9E38391E382A4E382A6E382A7E382A2.html


特にインターネットカフェやホテルなど共同利用でインターネットを使用する場合、この「スパイウェア」に注意する必要がある。
だから、このような環境ではIDやパスワードを入力するようなことを行わないように注意すべきといえる。

自分のPCでも
メールの添付ファイルがEXEなどの実行形式ファイルでないかをチェックする。
添付ファイルはすぐ実行しないで、一度ファイルに受信し、最新のウイルスチェックなどを行ってから、出来ればネットにつながっていないPCで実行するようにする。
といった対策を行う必要があるといえる。

これは、ホームページから実行形式のプログラムやファイルを転送するときも同様だ。
つまり、「直接実行は避け、一旦ファイルに落としてから」を習慣にしたい。

益々これら犯罪の手口は巧妙になってきているので、これら犯罪の最新動向をウォッチするとともに、全社員がこのような対策を正しく行えるように努める必要があるといえる。

本日のその他の記事:
・イートレード証券、コールセンターの全電話をIP化。(7面)
・今年の1−3月、カード不正利用被害額44億円超。(7面)
・米CBSがニュース映像をネット配信。ニュース番組制作にブログ活用。(9面)
・携帯盗まれても電話帳見せない。ドコモ、企業向けにソフト。(13面)
・日産ディーゼルとコマツ、携帯パケット通信網利用した運行管理システム開発へ。(13面)
・KDDI、中国・仏山市と協力し日系企業の同市への進出を支援。(13面)
・[トップに聞く企業戦略]カカクコム、月内にサイト完全復旧。(16面)
・高島屋、非接触ICカードの「スキミング」防止カード発売。(35面)
・サッカーくじ、ネット販売を始める。イーバンク銀行の口座必要。(39面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 21:02| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月13日

証券店舗4年ぶり増加。ネット取引普及、投資家拡大。(7面)

記事には
証券会社の国内店舗が年度末ベースで4年ぶりの増加に転じた。
今年3月末現在、2,077と前年同期を37店上回った。
4月以降も新設が続いている。
株式インターネット取引の普及で投資家層が広がり、窓口での投資相談ニーズも高まったことが背景にある。
銀行との共同店舗など進出方式も多様化している。

とある。

最初この記事のタイトルを見たとき「何故ネット取引が増えて、リアル店舗が増えるのか」、リアル店舗が減るの間違いではないのかと感じた。

記事をよく読むと、
ネット取引で株式取引が手軽になったことで投資家が増えた。
この投資家が増えたことで、投資相談が増えてきた。
そこで投資家すなわち顧客を囲い込むために店舗が必要になった。
という流れであるらしい。

これはネット社会の面白い動きかもしれない。
私の今までの認識では、ネットでの取引が拡大すればリアル店舗での取引は減少し、その結果リアル店舗も減少するものと考えていた。

しかし今回のケースで行くと、
今年からスタートした銀行のペイ・オフ解禁や超低金利の継続などから金融資産の運用先の見直しが始まったこと。
ネット専業証券の台頭により証券取引は手数料が安くなったこと。
携帯電話などでも売買できるなど投資しやすい環境になったこと。
などから投資家が増加したことが大きいようだ。

つまり限られた市場を「ネット取引」と「リアルでの取引」で奪い合う構図ではなく、新たに投資家を呼び込んだことで市場(顧客)そのものが拡大したといえるだろう。

ところが短期、長期に係わらずパフォーマンスの良い投資を行うには、それなりの知識が必要となるだろう。
従って専門家に相談したり、アドバイスを求めたいとなるのは自然な流れだろう。

そこで新たに取り込んだ投資家にこのような専門的サポートをすることが顧客維持や取引の増加(売り上げ増)のために必要となったといえるだろう。

その結果、(ネット上でではなく、フェース・トゥ・フェースで)相談を行うリアル店舗へのニーズが強まり、今回の記事の結果になったということらしい。

一時、ネットとリアルの融合を図るという意味で「ブリック・アンド・モルタル」という言葉がもてはやさた。
しかしネット取引の拡大やネットが当たり前になってきたことで最近ではあまり使われなくなった。
だが専門性の強い領域では全てネット上で閉じてしまうことは難しく、人間によるフェース・トゥ・フェースの対応もビジネス上重要な位置を占めるということで、「ブリック・アンド・モルタル」の仕組みにすることが大切なようだ。
なお、この記事によると各社それぞれリアル店舗の運営や体制などに工夫をしているようだ。
これからも楽しみだ。


本日のその他の記事
・銀行からネット社会へ。(7面)
・損保ジャパン、企業向け自動車保険、ネットで安全策指南。(7面)
・中国で人民元ネット決済。(9面)
・大日本印刷、ICカード増産。(11面)
・ネットで番組、フジも試験配信。ライブドアとは見送り。(11面)
・日ロ戦略会議、ロシア「IT特区」へ法整備。(11面)
・ボーダフォン、異業種に回線貸し出しへ。(13面)
・PHS5月国内出荷5割増、定額制が寄与。(13面)
・公衆無線LAN、NTT4社が連携。(13面)
・ナムコ、非接触ICカードゲーム施設に活用。集計自動化し効率運営。(13面)
・電子カルテ、セコム、病院向け参入。低コスト、研修施設も整備。(15面)
・通信分野、富士通と米シスコ提携拡大。(15面)
・ファイナンス・オール、金融商品の玄関サイトを開設。(17面)
・ジュークボックス5000曲から選択。MPT、ネット配信活用。(17面)
・携帯ECサイト構築支援。ソフトクリエイト進出。(17面)
・システム・テクノロジー・アイ、携帯eラーニングに参入。(17面)
・アイ・ビー・イー、デジタルデータの一括登録・閲覧、知的資産管理システム。(17面)
・通話料不要ネット電話ソフト「スカイプ(skype)」、関連グッズで簡単に。(29面)
・日本マクドナルド、小中学生向け「食育」サイト。(29面)
・株式会社の大学院、5社が設置申請。初のネット授業大学院も。(38面)
・政府がサイバーテロ緊急対策案明日決定。(38面)
・不正送金、ジャパンネット銀でも。(39面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 22:45| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日経新聞 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年07月12日

日テレ、番組ネット配信。(1面、3面)

記事には、
日本テレビ放送網は十月からインターネットで自社番組を有料配信する。
ネット上に会員制のホームページ「第2日本テレビ」(仮称)を開き、1年以内に1万本以上の番組を用意、百万人以上の視聴者を確保する計画。
放送と通信の融合を見据えてネット上に橋頭堡を築く。
民法大手が番組を本格的にネット配信するのは初めて。
地上波による無料広告放送に依存してきたテレビの事業(ビジネス)モデルに影響を与えそうだ。
とある。

この記事から感じることをあげると、
やはりライブドアとフジTVの騒ぎを思い出す。
このときはライブドアがインターネットネット環境の進展・普及をにらみ、放送コンテンツを自社のビジネス強化に活用することを狙い、諸兄がご存知のM&A騒動になったといえる。
和解という形で決着したあと両社の具体的な提携ビジネスは、フジの取材内容を本社に送信する手段としてライブドアが始める無線ネットを利用し、取材内容の早期収集とライブドアの事業の立ち上げをフジがユーザとして支援するということになった。
 (6月11日の記事  http://netsyakai.seesaa.net/article/4279234.html )

今日の日テレの内容では、日テレ側からネット活用を仕掛けているという点で注目したい。
日テレが所有している放送コンテンツを会員(登録は無料)に有料(1番組100円)で配信するそうだ。
配信用のコンテンツ作りも計画しているようだ。
当然配信したコンテンツが複製(著作権保護の観点で)されないような仕組みを実現するそうだ。
そして、このための資金は広告で調達を考えているようだ。
この事業の企画・運営会社(ビーバット)をNTT東日本などと共同で立ち上げたとのことである。

このようなネット配信を進める理由には、TV放送による広告収入の問題もあるようだ。
DVDなど録画機能が便利になったことにより、CMを飛ばして視聴する消費者が増加し、TVによる広告効果が低下傾向にあることがその背景にありそうだ。

しかし冷静に考えると、ビデオが便利なのは「自分が見たいときに見たい番組を見ることが出来る」ということではないだろうか。
つまり放送は、放送局から同一のコンテンツを同じ時間にいっせいに提供することであり、言ってみれば生産者の論理によるプロダクトアウトのようなものである。
今の消費者は、我侭になり自分の都合に合わせて必要なものを必要なときに欲しいつまりマーケットインを指向している。
このように考えてみると見たいときに見たい番組を見るつまりVOD(Video on Demand)が求められていることになる。
番組の時間割表を見るのではなく、見たいときにホームページ上のコンテンツ一覧から見たい番組を探し転送しながら見るということになる。
プロ野球の結果をニュースで見たいとき、贔屓のチームの勝ったニュースを見るのに体感時間で30分も待たされ、挙句に放送は2分足らず終わることがあるが、このような思いとは早くおさらばしたいものだ。

将来的に放送局の機能は映像コンテンツが豊富に蓄積されたVODサーバーのセンター機能になり、これらコンテンツを視聴者のリクエストに応じ配信することになるのではないだろうか。

それを見越してか、野村総研によると「映像コンテンツのネット配信市場」は昨年度の240億円から09年度には8倍の1890億円規模になると予測している。

私の予想では、映像配信の環境が光ブロードバンドの普及とともに整備されると予想されるので10倍以上になるのではと考える。


本日のその他の記事:
・国際協力銀、光通信網整備に融資。(1面)
・総務省、地域災害や犯罪、携帯で情報伝達。29市町と実験。(5面)
・ネット金融安全性向上を。(5面)
・泉州銀、手のひら・指両方に対応。生体認証ATM。(7面)
・東京メトロが新カード。(7面)
・「第3世代」携帯、NEC、ロシアでインフラ整備事業。(11面)
・日立、プラズマ反撃。価格30%下げ。(11面)
・PHS・無線LAN両用。富士通、携帯新システム。(13面)
・垂直磁気記録方式対応HD、昭和電工が量産(世界初)。(13面)
・JR東日本、au携帯で改札スイスイ。(13面)
・ネクストジャパン、携帯向けに情報配信。インデックスと資本提携。(13面)
・NEC系とモスフード、食材のアレルギー情報、新POSで即座に表示。(15面)
・エキサイト、ゴルフ場予約など展開。(17面)
・携帯で「eラーニング」、IXナレッジ、個人向け。(17面)
・サイバーエージェント、ブランド子供服、ネットで物々交換。(17面)
・タスコシステム、携帯決済のサービス試行。(17面)
・[経済教室]ファイル交換ソフトによる著作権侵害、司法は技術中立性を貫け。(29面)
 この記事は、判決の記事を読んだとき感じた「違和感」の意味を分かりやすく解説してくれている。 
・ベスト電器など、低価格パソコン、共同購入で商品拡充。(33面)
・[文化往来]文化遺産のデジタル化、目録整理が重要。(44面)
などがあった。
posted by ネット社会の水先案内人 at 22:05| 静岡 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 放送と通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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